休刊・廃刊・雑誌業界の最近のブログ記事

小学館は12日、同社ムック「やせるおかず 作りおき」(柳澤英子著、2015年1月25日発行)に、新星出版社「やせるおかずの作りおき かんたんレシピ177」(松尾みゆき著、17年5月25日発行)のタイトル、表紙カバーデザインが酷似しているとし、新星出版社に対して今月9日付で販売中止などを求める申し入れをしたと、公式サイトで発表した。

料理のレシピそのものには基本的に著作権は存在せず(よほどの特異性、固有性が主張できる内容なら話は別になるけど)、この類の事案はやっかみ程度のものになるのかな......と思ってよく見てみたら、中身云々ではなく表紙デザインと題名に関するお話だった。むしろ中身は全然別のベクトルのものじゃん、という点も激おこの一因らしい。

で、どこまで似てるんだろうと両冊子を確認してみたら......まぁ、これは怒っても仕方がない。全体的な色合い、お弁当箱の配し方、タイトルのデザインまで非常に似通っている。しかもタイトル自身もほぼ同じで、新星出版社の方は一文字違う「の」の部分が意図的に小さく、とってつけたような表記となっている。


物理媒体としての印刷物の雑誌や書籍は、正規発売日以前に市場流通してしまうことは多分にある。本屋さんなどに配本されても発売日までは店頭に並べてはダメってことになってるのだけど、時々お茶目なところが配本されたらすぐに販売してしまい、結果として「明日発売なのにもう買える」ってことになる。某ゲーム誌の事前情報がネットに流れて、情報解禁日前に色々とネタバレになってしまうってのは良くある話。手に取った人がその中身の話をどうするかってのは、正直善意に任せるしかない。公式なルートでお金を出して買ったものだからね。

ただ紙媒体でも、例えば印刷過程で印刷所の中の人がスマホで隠し撮りをしたりってケースもある。こちらは当然ダイナミックアウト。先のトーハンと文春周りの話と同じで、守秘義務やら就業における倫理上の問題が生じてくる。

そして今回の場合。デジタルである以上、間違った操作で早めに公開したのでない限り、早売りってことはありえない。ということは、制作・販売側の思惑に無いところで情報が漏れたことになる。公開後にアングラサイトでデータが流れていたのなら、単なるコピーとなるけど(その状況を肯定しているわけではないので、念のため)。

つまり、店の壁面は、レジカウンターとイートインを除けば、食料品・飲料品で埋め尽くされており、さながら食品スーパーのようなのだ。その一方で、窓際一面にあった雑誌 ・書籍コーナーは、店中央にある小型の棚に移され、その規模もかなり縮小されていた。

先日からちょいとツイッターのタイムライン上で見かける機会が増えた、セブンの改革のお話。改めてチェックしてみたら、結構色々と......ということで覚え書き。要は中食需要の拡大などに合わせ、より食品系に力を入れ、出版物の立ち位置はますます隅においやられるみたいな、ていうか、感じ? というもの。この類のは一次資料を見るのが大切。


これは以前から何度か言及しているお話ではあるのだけど、すっきりとした形でまとめてくれたような感があるので、覚え書きも兼ねて。インターネットの普及浸透でコミュニケーションの場が作られ、投稿サイトが運用され、そこでさまざまな作品が見いだされ、商業化を果たしていく。実力があれば見いだされる可能性は以前と比べてけた違いにアップしたわけで、この点は間違いなくネットの効用。

他方、指摘の通り、投稿とお披露目の機会のハードルが下がったことで、これまで商業出版をする側が良作を生み出す作家の種を見つけ、育てていくというプロセスが、在野から拾ってくるという形でシフトしてしまった気がする。昔は持ち込みをされた種を吟味したり、あちこちから有望そうな種を探し出し、雑誌掲載の中で育て上げていく様式だったのが、今では野原で育っている芽を見つけてすくい取っているような感じ。

これって今の投稿動画界隈にもいえること。世に放つハードルの低下によって、これまで投稿という難関を超えられずに埋もれていった良作、可能性のある作品がどんどん世に放たれるようになった。同時にアレな内容もたくさん出回るので、より精査が大変になる...のだけど、とびきり光る作品は黙っていても注目を集め色々と数字が計上されることになるので、チョイスはさほど難しい話では無い。数理的、機械的に抽出することだって可能だろう(パクツイの多分も、このロジックを使ってるはず)。

雑誌の平均返本率は4割

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以前本家サイトなどの印刷証明付き部数の記事の中で、週刊少年ジャンプの返本率は2割ぐらいかなー的な話を書いたのだけど、どうやら記憶違いだったようだということで、覚え書きも兼ねて。

返本率ってのは書籍や雑誌が取次から各販売店に回されたのだけど、そのお店では売れなくて取次に戻される本の割合。駅の売店などで早朝足を運ぶと見かけることがある、雑誌の返本の山がまさにその返本率を構成するもの。要はお店は売り場所を貸しているだけ、という感じなのかな。最近はお店買い取りのケースも増えているようだけど。

で、その雑誌の返本率。あくまでも取次大手の日販での話だけど、平均で約4割。少しずつ値は上昇中。書籍は3割で横ばい、むしろ下がっているという感じかな。開発商品(おまけ付きのムックみたいなやつ)は急上昇しているのが要注目で、同時にイメージに合致する。確かに付録付きの雑誌は売れているけど、それに目を付けた各社が粗製乱造している感は否めないものね。


雑誌周りでもう一つ。先日ヤフー個人ニュースに掲載した少年向けコミック誌周りの話でコメント欄を見てみたら「週刊少年チャンピオンが無い」「電子版が反映されていない」などの意見が少なからず見受けられた。これは本家サイトの記事掲載の際にも何度かいただいたお話ではあるのだけど、チャンピオンをはじめとした秋田書店は印刷署名付き部数が非公開であり、反映のしようがないのだよね。他にも少年向けコミック誌はあるけど、掲載されていないものは大よそ同じ理由。ちなみにR18系は元々収録されていないみたい。4コマ漫画などは見てみたいけどねえ。どこも印刷証明付き部数は出していない。

もう一つ、電子版について。これも本文で言及済みなんだけど、コンテンツとしての雑誌のすう勢を見るのなら、本当は電子版の有料購読冊数も合わせた方がいいな、とは考えている。実際、先のキンドル値引き周りで確認してみたら、主要週刊誌の少なからずがキンドル化されていて、すぐに調達できる。


ここ数日キンドルのコミック関係が何かと騒がしい。漫画家先生達も自身の作品をもりもりと紹介していて、ちょいと見てみたら面白いことをやっている。多様なキンドル版のコミックに関して、その第1巻のみを9割以上のポイント還元というダイナミックセールを行っている。購入時に値引きをしているわけではなく、キャッシュバックに近い形。でもキャッシュそのものではなくポイントだから、結局また他のキンドル本に投入してしまうのは明らかな感。

これって結局のところ、指摘している通りお試し版とか試食とか呼び水とかいう感じで、アプローチの一つなんだよね。pixivやツイッターなどに導入部分とか一部分を掲載するのと同じ感じ。料理の素材提供販売とか、ヤクルトや新聞のお試し購入とも近いかな。


これは先日のジャンプ200万部割れの記事でも言及しているお話だけど、多分に理解があいまいなところがあるので、あらためて。

今件話題に登っている印刷証明付き(発行)部数は日本雑誌協会が発表しているもので、印刷をした部数を第三者が精査したもの。雑誌社が自称・公称している、底上げしたものではなく、正確性ははるかに高い。

一方で、あくまでも印刷をした部数なので、返本されたり売れ残った部数も含まれている。もちろん100部しか売れないのに100万部も売って見栄を張るってことはあまり意味がないし損をするだけなので、実売数との大きなかい離は無い。まぁ、実売との差異はよくて2割から3割減じゃないかな。この辺りは例の新聞社における押し紙と構造は似ている(新聞販売店に売った数を公知しているから問題ない、実際にどれだけ読者に届いたかなんて知った事ではない、的な)。

実売数を計測する指標としては日本ABC協会の実売部数があるけど、これは対象雑誌はごく少数で原則非公開。

出版取次会社「トーハン」(東京)が、週刊新潮(新潮社)の中づり広告をライバル誌である週刊文春(文芸春秋)側に渡していたことが、トーハンへの取材でわかった。中づり広告は、発売される週刊誌の掲載内容を一覧で示したもの。同社は「他社に関する情報なので配慮すべきだった」として、今後は取りやめることを検討している。


中づり広告は、鉄道車両内に掲示されるほか、トーハンなどを通じて全国の書店にも配布される。


印刷所や取次会社は複数の会社が利用するものであるけれど、そこでやり取りされる物品に関しては中立公正に取り扱われ、それぞれの所有者以外には提供されないのが原則というか信義則となっている。預金残高を他の人が勝手に見たり、戸籍謄本を第三者が自在に閲覧したり、ある会社から受け取った郵便物を他の会社がのぞき見するようなもの。

説明では「秘密保持の規定がなく、仕入れ部数交渉のための販促資料という認識だった」とのことだけど、見方を変えるとトーハンにはその類の規定が無いほど、情報管理が雑だったということになる。また、規定が無くてもそれは正しいことなのか否か、ツッコミが入る類の行動なのか否か、判断ができなかったということになるのだろう。反転可能性テストの類はしたのだろうか。また、トーハン側からのアプローチがきっかけなのか、それとも文春側が求めてきたから始まったのか、その辺りも気になる。

漫画誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)の印刷部数(印刷証明付き)が、今年1~3月の平均で191万5000部となり、200万部を割り込んだことが分かった。

四半期に一度日本雑誌協会が発表する、印刷証明付き部数、つまり第三者によるチェックが入った上での印刷冊数の最新情報。出版社による公称・自称部数とは違い、それなりの確からしさはある...けど、実は印刷をした部数であって、返本やら売れ残りも計上されることになるので、実売はこの値から1割-2割減ぐらいで考えればいいんじゃないかな。

で、週刊少年ジャンプが200万部割れとして大ニュースになってるけど、昨年は週刊少年マガジンが100万部を割り込んだことでやはり大騒ぎになった。けど、多くの雑誌は中長期的に減退傾向にあるので、100万とか200万ってのは単なる経過点に過ぎないのだな。

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