休刊・廃刊・雑誌業界の最近のブログ記事

読み手が宣伝を手助けしているとか

| コメント(0)


意味としてはカバーをかけずにそのままで外で読むことで、その本を読んでいるということを不特定多数に気付かせる、つまり歩く看板的な役割を果たすというもの。電車内でジャンプを読んでいる人を目に留め、ああそういえば今日は発売日だったっけと思い起こさせるとか、表紙を見て何か面白そうだなと気付かせてくれる、そんな感じ。確率論的には大した率では無いけど、それを実施する人が多く、目に留める人も多ければ、結果として多数の人が行動を後押しされることになる。

ネットショッピングで購入して直接自宅で手に入れるとか、移動中の時間つぶしがスマホ主体となり、他人からは分かりづらくなったってのは、こういう口コミ効果が減る弊害もあったのだなと気付かせてくれる。

本屋でのシュリンクと本の売上と

| コメント(0)
漫画の立ち読みご自由にどうぞ――。大手出版社の小学館が、書店で漫画を立ち読みできないようにするフィルム包装(シュリンクパック)の取りやめを呼びかけ始めた。名付けて「コミックス脱シュリンクパックプロジェクト」。この春、一部の書店で包装をやめたところ、少女・女性向け漫画で売り上げが20%増えたため、今後拡大する方針だという。

本屋やコンビニに並べられている本にビニールカバー(シュリンク)がかけられているのは色々な理由がある。18禁の本に行われているシールでの封印は多分に不特定多数が中身を見ないようにするためだけど、シュリンクの場合はその他にも、立ち読みで全部読まれてしまわないようにとか、汚されたり折られたりして商品価値が下がらないようにという意図がある。

最近では雑誌はともかく単行本ではそのいくつかにおいて、お試し版的な数話のみ確認ができる小冊子を併設しているところもあるけど、大手の本屋に限られるし、すべての単行本でそのような措置が取られているわけじゃない。その観点だけでも、やはりネット通販には勝てないなあという感は強い(ネット通販なら出版社側が望めばお試し版的なものはすぐに配信される)。

で、今件は特定の書店に依頼をして、いくつかの単行本に対してそういうシュリンク措置を止めて、すべてを閲覧可能にしたらどういう結果が出たのかという話。昔はみんなそうだったのだろうから、それと比較すりゃいいまで...と思ったけど、昔はデータを取っていないし、今と昔とでは本を取り巻く環境は大きく違うので比較対象にはならないな。

結果としては少女・女性向け漫画では売上増の効果があった、少年・青年向けでは売上面での効果は無かったものの本屋さん自身へのアンケートではポジティブな結果が出たという。

個人的にはこのデータにはちょいと疑問がある。単一の期間で、特定の単行本に限定した上での話なので、対象集団の特性で偏っている可能性がある。もう少し期間を伸ばし、対象の単行本の種類も幅広いものにしないと、当たり外れがたまたま、という可能性も否定できない。調査そのものは大変興味深いのだけど、精度の観点で勿体ないかな、と。

「有害図書」の定義

| コメント(0)


例の軽減税率関連で「自分達で自主規制して勝手にR18的な性的っぽいものをパージするから、雑誌にも軽減税率適用してよ、ねぇお願い」的な話を業界団体がドヤ顔で主張したことが明らかになり、色々とアレがナニな状態であることに関して。まぁ、業界団体自身で表現の自由とか子供のために云々といいながら、こういうことをしでかすのは、やはり老が、もといロートル的な人達が上を固めてしまっているのだろうなぁ、悪癖だなというのが率直な感想ではあるのだけど。

そもそも「有害図書」の定義とは何だろうかという指摘もまた色々と考えさせられる。性的なものの有害性はどれほど科学的、論理的に証明されているのか。単に大人が見せたくないという感情論を振り回しているだけではないのか。有害がなぜ性的な方面だけなのか(暴力的な部分も含まれるだろうけど。要はRG18的なもの?)。その仕切り分けが曖昧で、裏付けもないまま、一部の人達の好き勝手に判断させてという図式はどうなんだろう。

単純な「有害」という話となれば、R18とかの性的なもの以外にも色々とある。エセ科学とかニセ医学本が良い例。それを自主的にパージできない、しようとしないのはなぜだろう。儲かるから? アレはありでコレは無しという判断の正当性はどこにあるのかな。


この話が明らかになった6月中旬の時点ではちょいとしか触れていなかったけど、要は新聞業界のトップが「新聞に軽減税率は当然、雑誌にも導入しろ、雑誌は有害と思われるものをこちらで勝手に寄り分けするから、有害じゃ無くなるっぽいので軽減税率適用してもいいんだろ?」的な話。

そもそも新聞に軽減税率を適用するという大義名分そのものがアレな話になっているし(まさに悪しき忖度、利権構造)、新聞に適用するのならそれより前に携帯電話の通信料が先じゃない、という感はある。雑誌にいたっては表現規制で法的なものをアレコレしろというのと同じ。出版関連の上層部がこんな発言を堂々としているのはおかしな話であるし、それを報道自身が追及して伝えないのも報道業界の実情を表している良い例ではある。

ローソンが、文庫本やビジネス書などを並べる書籍専用棚の設置店を年内をめどに1000店増の約4000店に拡大することが25日、分かった。併せて、書店の併設店の拡充やコミックス本の品ぞろえを充実させた店舗も増やす。全国で書店数が減る中、「街の本屋」としてのコンビニの機能を強化し、店舗で本を購入したいシニア層などの需要を取り込む。

大手コンビニはどこもそれなりの雑誌販売コーナーとか単行本を置く棚を設置している。セブン-イレブンは町の本屋さん的なポジションをアピールして、定期刊行本の購入受付をしている。ローソンでも数年前から専用棚を用意してミニ本屋的なコーナーを作っているとの話はあったけど、具体的な続報が無くて「効果はどうなんだろう」という首傾げモードにあったのだけど......。

今件記事の限りでは、ローソンの試みは少なくとも失敗では無く、非公開ではあるけどむしろ数字的にも実績を挙げているようだ。「専用棚の設置店の平均日販(1店1日当たりの売上高)は、未設置店よりも600円多いという実績もあり」という曖昧ではあるけど数字が出たのは興味深い。


マッハ新書というイベントというか工芸というか手法が最近ちらほら目に留まるようになった。言葉の通り、とにかくスピード第一でもりもり新書を書き上げていこう、その工程までも披露して、作業そのものを作品の一つとして示そうという感じ。路上パフォーマンスの発展型という雰囲気もある。

これまでの書籍とか文書の販売と比べると、それなりにしっかりとした、編集をし終えた形での販売とは真逆で、とにかく形になるものを出すのが先、後で修正もできるじゃん、的な発想は面白い。また、昔ならば同人誌で出来るかも、いやスケブみたいなものだよね、的なものが、電子書籍の仕組みの進化と普及で、書籍でもできるようになったという、技術進歩と環境変化の結果的な雰囲気もある。まぁ、スピーディーなインディーズという感じなのか。

まぁ、ぶっちゃけると今ブログもコンセプト的には似たようなもので、だからこそ「覚え書き」とか「ライトニングストレージ」という名前にしているのだけどね。語っているように文を書き上げる。覚え書き的に、的な。ツイートを多用しているのも、ツイートそのものが多分に語りと距離感が近いから。


ウェブやブログ、そしてソーシャルメディアの普及によって情報の性質も随分と様変わりをして、エンタメコンテンツの需要予備軍へのアプローチ手段も結構変わってきている...というか増えている。既存のスタイルでもいいのだけど、それに加えて新しい手段ではどのような手立てがいいのかというのが、試行錯誤の形で続けられている。

特にソーシャルメディアでは、試しにとか思い付きで描いてみたりしたのが思いっきり注目を集めて定期掲載をするようになり、それが商業化し、さらには物理媒体本として出るケースも珍しくなくなった。最初からウェブ上での掲載展開がされるよりも、さらに在野から抽出されるという感じ。まぁ、多様化には違いない。

で、ゲームだったら面白画像とかスゴイ動画、コミックだったら魅力的なシーンとか山場とかを掲載して注目を集め、そこから色々と派生していくというパターンが多い。ビジュアル的な印象はぱっと見で注目を集めるってのは、ウェブ上でのイメージカットやイラスト、動画掲載が効果的という手法と同じ。

その観点では指摘の通り、テキストが主体となる小説というのは、ゲームやコミックと比べてアプローチが難しい。流しそうめんのようなスピード感で流れていく情報の中で、ある程度まとまった文章を読み解かないと魅力がつかめないってのは、結構不利だったりする。「とりあえず」で生ジョッキとかお通しでは無く、ラーメンなんちゃらの大盛りラーメンが出てきたらどうしよう、的な。

拡散されても書籍などの実売に結び付けるのは難しいってのは、媒体の性質上の問題でもあるけど、つまり相性のお話ではあるけど、宿命な気がする。

最近のコメント

Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

このアーカイブについて

このページには、過去に書かれた記事のうち休刊・廃刊・雑誌業界カテゴリに属しているものが含まれています。

前のカテゴリは事件・事故です。

次のカテゴリは動画です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2018年7月

1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31