医療費が過去最高42.6兆円との話

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厚生労働省は26日、2018年度に病気やけがの治療で医療機関に支払われた概算の医療費(速報値)を発表した。前年度比0.8%増の42兆6000億円となり、過去最高を更新。同省担当者は「高齢化と医療の高度化の影響」と分析している。

ジェネリックの利用度合いとも併せ一次資料が確認できているので色々と分析したいネタではあるけど、立て込んでいるので優先順位は低め。もっとも最近じゃ、このような話だと直接の医療関係者の言及じゃ無ければクズ扱いされるので、モチベも低め。数量的なものの見方をする分析が全否定されるのは遺憾というしかないのだけどな。

で、それはともかく。担当者のコメントがどこまで本当に言及されたものかはともかくとして、語られている内容自体は間違っちゃいない。先日【「医療費の伸び、子どもが75歳以上の4倍に」という話】で伝えた厚労省の「国民医療費」とも併せて色々と見てみるべきものではある。

具体的資料は 「平成30年度 医療費の動向」について(厚労省)  www.mhlw.go.jp/stf/newpage_06931.html 及び「平成30年度 調剤医療費(電算処理分)の動向」について


主な属性別の実情を確認すると(%は前年比)
 75歳未満...24.0兆円(-0.2%)
  被用者保険...13.1兆円(+2.1%)
  国民健康保険...10.9兆円(-2.7%)
 75歳以上...16.4兆円(+2.4%)
 公費...2.1兆円(+0.1%)

また1人当たりの概算は
 75歳未満...22.2万円
  被用者保険...16.9万円
  国民健康保険...35.3万円
 75歳以上...93.9万円

となっています。今後高齢者人口・比率がさらに増加するのが予想されていることもあり、医療費はさらに増加することでしょう。


グラフを載せられないし文字制限がキツいので限定的な話になってしまったけど、こんな感じでコメント。75歳未満でも被用者保険と国民健康保険の差を見ると、高齢者の医療費が随分と大きいな、という感はある。

医療費の増大は医療を受けた機会の増大、市場の拡大だからよいことだ、との意見もある。それは一理あるんだけど、「国民医療費」の話も合わせ、社会への負担が大きくなると、それだけ割りを食ってしまうところもあるわけで。医療にかかるコストって全額自費ってわけじゃないからねえ。

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このページは、不破雷蔵が2019年9月27日 07:22に書いた記事です。

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