いわゆる「少年犯罪」は減少している、でも報道はそれをしっかり伝えてるかな

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まぁぶっちゃけると少年犯罪に限らず犯罪そのものが、件数、対人口比でも減少している。にも関わらず先日某議員の発言にもあるように、少年犯罪が増えていると主張する、信じている人は少なくない。

実の所その辺りの話は先日【少年非行の印象と、スマホ普及の問題と】や、【少年犯罪の再犯が約4割で平成以降で最高、との報道に関して首を傾げて確認してみたら】などでも触れた通りで、統計的には「数も比率も減っている」「でも増えていると思っている人が多い」という結果が出ている。で、「思っている人が多い」に関しては先日内閣府の世論調査の速報が出て、「世代構成別の詳細値が出たら分析する必要があるだろうなあ」と思っていたら、ようやくその具体値の公開が確認できた次第。

これについては記録保全と今後何か事案が生じた時の資料作りってこともあり、リソースをぶち込んで記事にするつもり。

数や比率は減っているのに、何で増えていると思う人が多いのか。一つは指摘通り、メディアがそのことをしっかりと認識させるような伝え方をしていないどころか、増えているかのようなイメージで伝えているから。まぁ、情報伝達、配信ルートそのものが増えて、犯罪に関する情報そのものが増加しているから、犯罪自身も増えているように思えてしまうのだろう。


これも大きいね。昔と比べて期間単位の情報量が増えているのに加え、昔の事は忘れてしまっていれば、当然昔よりも今の方が多いように思えてしまう。昔の10の情報のうち5を忘れて5しか残っていないのと、今の12の情報のうち2しか忘れておらず(時間経過が短いので忘れる量も少ない)10も残っていれば、5と10の比較になるため、超増えているように見える。加えて元々の情報も事案そのものに対して比例しているわけじゃないからね。

【内閣府の世論調査】のうち、「少年非行に関する世論調査」は2011年と2015年の2回行われている。比較精査する必要もあるかもしれない......ってああ、待て。タイトルを少し変えて検索すると、もっと昔からあるわ、これ。一番古いのは「少年非行問題に関する世論調査(昭和58年7月)」かな。時系列で比較ができるのがあるといいのだけど。

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このページは、不破雷蔵が2015年10月 9日 07:04に書いた記事です。

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