パソコンは「使う時に開くもの」か「常に使っているもの」か

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昨年ちょいと問題視された、そして恐らく今後定期的に、さらには少しずつ頻度が高くなる形で話題に登るであろう、若年層、とりわけ未成年者におけるパソコン・キーボード離れ。インターネットへの窓口、はじめの一歩がスマートフォンやタブレット型端末といったタッチパネル様式の端末となり、それを使うことに慣れてしまう、パソコンでキーボードを使って操作する機会が学校の授業位となってくれば、当然の話というもの。携帯電話の音声機能みたいなものだ。このあたりの事情は以前【若年層のパソコン・キーボード離れその後】【キーボードレス世代とPC世代と非デジタル世代と...認知のずれ・ゆがみやデジタルギャップの複合技】などで言及した通り。

で、パソコンを日常茶飯事的に使い、それこそ会社ではずっと電源を入れっぱなし(だからこそスクリーンセーバーというアプリの必要性も存在している)、自宅に戻ってもテレビをつけるがごとくパソコンの電源がずっと入ったままでインターネットへアクセスし続けている状況の人は、結構多いと思う。それこそ息するようにパソコンでネットを使う、みたいな。

ところがスマホ世代、タッチパネル世代にとっては、パソコンを使う行為はまさに言葉通り、何かをするツールとしてパソコンを使うために起動することであり、すでに立ち上がってスタンバイ状態のパソコンを操作することでは無いとの話。つまり通常は「パソコンは電源を落とされているもの」という認識なわけだ。スマホなどがパソコンの代わりを果たしているのだけれど、スマホやタブレット型端末は使いたい時に即時立ち上げることができるので、パソコンのように常日頃から電源を入れっぱなしにしておく必要は無い。その利用スタイルの違いも、今件の「パソコンを使う」ということの認識の違いに現れたようだ。

家電に例えれば、冷蔵庫とトースターみたいなもの。冷蔵庫は常に電源を入れっぱなしで、日常的には扉を開けて食品を出し入れする時に「使っている」感が強い。でも実際には食品を入れて保存している状態そのものが「使っている」。一方でトースターは利用する時のみにコンセントを入れてパンを焼いたりする。普段はまったく使われていないし、使う時にはすぐに使い始めることが出来る。

日頃使い慣れている、そのスタイルが当たり前のものだと思っていると、つい見過ごしてしまうのだけどね。こんな視点にも、世代間のギャップが見えてくるというもの。

......今年の新成人ではパソコンを使っている人の割合がますます少なくなっているとの話も聞く(ジャストシステムのリサーチだったかな?)。あと数年も経てば、この類の話が深刻な問題として出て来るんじゃないかな。今件はまだ笑い話で済んでいるけれど。

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このページは、不破雷蔵が2015年1月19日 06:21に書いた記事です。

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