ステルス値上げの真意

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元ツイートが速攻で消されてしまったので単体では訳の分からない話になっているのだけど。先日キットカットがリニューアルした際にサイズが寸胴になっていて、最終的にはチロルチョコ的なものになるんじゃないかとか、サイズをどんどん小さくして儲けを増やしていくつもりだな的な話があり、それに関して「消費者の声にお応えする形で」というメーカー側の説明に「うそをつけ」というリアクションがあったわけで。あとは牛乳のパックを900ミリリットルにしたという話もあったな。

似たような話は以前もした記憶があるのだけど、いわゆるステルス値上げ、商品の価格は据え置き、あるいは微少な値上げに留めておいて、商品サイズを小型化していくというものについて、世間一般で半ばネタ的に語られている「儲けを増やすために」というのは、文句を言う分には気持ちの良いものかもしれないけど、多分に間違いに他ならない。

ステルス値上げ的な商品の価格改定はいくつか理由があって、一つは小世帯人数化・高齢化に伴う消費量の減退。小分け化が進んでいるのもそれ。また、幕の内弁当とかバイキング料理のように、好きなものを少しずつという消費スタイルが浸透しているのもある。

そして当然、原材料や工賃の値上げに伴うコストのアップへの対応。素直に考えればその分値上げをすればいいまでの話だけど、値上げをするとブーイングがめちゃくちゃ来るし、客離れももの凄いことになる。ならば重量・体積当たりの売価で計算すればほぼ同じではあるけど、商品単価は極力そのままにして、内容量を減らした方がいいということになる。それがステルス値上げの正体であり、ある意味「値上げをするな、したらもう買わないぞ」という客の声に応えたことに他ならない。

コストの上昇が生じていても自分は損をしてしまうような感じだから値上げを嫌う。消費者の心境としてはあるかもしれないけど、ならばステルス値上げの類にぶーたれるのは止めるべき。また、値上げを認めないような風潮って結局のところ、デフレを容認しているのと同じになるんだよね。

ステルス値上げ、あるいは価格の値上げが本当に利潤の拡大のためだけにあるという確証があるのなら、その時初めて騒げばいいまでの話。某コンビニのお弁当とかもよく騒がれるけど、ね。

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このページは、不破雷蔵が2020年10月 7日 07:52に書いた記事です。

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