合計特殊出生率が1.42というお話

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厚生労働省は7日、2018年の人口動態統計を公表した。1人の女性が生涯に産む子どもの推計人数を示す「合計特殊出生率」は1.42で、前年を0.01ポイント下回り、3年連続で低下した。

実のところ今回発表されたのはいわゆる概数であって、実数値は9月に発表される予定の確定数でないと分からない。大規模なぶれは生じないはずだけど、少なからぬ差異が生じていることは否めないんだよね。だから現時点で騒ぐのは愚の骨頂。

ではあるのだけど、報道界隈ではそんなこと知ったこっちゃねえ、とにかく騒げるネタがあればそれでいい、概数だろうと何だろうと発表されたのは事実じゃん、的な。

それはともかくとして。合計特殊出生率が減少中なのは多様な理由がある。ここ数年の減少は主に、その数年前まで上昇していた要因だった高齢出産が限界に達していること。これは数字の上でも明らか。人間の体質というか構造上の問題。

中長期的には「晩婚化」「乳幼児の死亡率減少」「育児コストの増加」「社会観の変化」「文化の熟成化」「社会全体の年齢構成比の変化」など多様な理由が挙げられる。本家の合計特殊出生率関連の記事でも説明したけどね。日本で特に少子化が進んでいる、合計特殊出生率が減っている要因ってのは多分に、これらの要素においてずば抜けた値が出ているからに他ならない。お腹の中のものが消化吸収されたり時間が経てば空腹感が生じるのと同じように、少子化・合計特殊出生率減少の原因にはそれなりの理由があるのだから、それを正しく見極めてからでないと、正しい対応を行う事は難しい。

ガーガー騒いでいても当人の自己満足感が得られるだけで、何の意味もないってことだな。

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このページは、不破雷蔵が2019年6月 8日 07:36に書いた記事です。

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