異世界物のいまむかし。行ったきりと戻ってくるのと

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今でこそラノベとかなろう系とかいう表現で当たり前の話になった異世界物の作品。自分が生活している世界・時系列とは別の世界に足を運ぶっていう物語の設定は実のところそれほど珍しいものでは無かったりする。ただ、指摘されている通り、昨今の異世界物は確率的に転生で不可逆的なものの割合が多い傾向がある。統計......は商業誌に限っても難しい話だろうから、あくまでも印象の上でのことではあるけど。

つまり昔の異世界物は旅行的な感覚で、今の異世界物は引っ越しみたいなもの。今やネタ的になっている、トラックにはね飛ばされて転生ってのも、結局は当人の死のトリガーとしてトラックが使われているだけの話だからねえ。まぁ、死はある意味絶望だから、絶望の先に望みがあるという見せ方をして、魅惑を加味しているという考え方もあるけど(極楽浄土的な宗教観とも似ているって話は以前もした通り)。


他方、一方通行化が多数派っぽい今の異世界物の状況に対するこの分析は面白い。リアリティが出てきたので、わざわざ戻る必要なんてないんじゃないかと主人公やら読者やらが思うようになったというもの。映画「マトリックス」で赤と青のどちらの薬を飲むかっていう問題なわけだ。

...となると、仮に昔の異世界物を今の風潮で書きなおすと、最後には戻らなくてもいいやっていう形に改変してもあまり違和感を覚えないようになるのかな、ということも思ってみたりする。

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このページは、不破雷蔵が2019年3月22日 07:31に書いた記事です。

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