ロボットの死

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一昔前の漫画などでは、人間は寿命が来れば亡くなってしまうけどロボットはそのままずっと生きながらえているって描写が多分にあったけど、少なくとも現在とそこから見える範囲での未来においてはそんなことは無く、ロボットも生物とは異なる概念での寿命というか死が存在することが明らかになっている。単なる無機質の機能集合体な造形物としてのロボットですら、その死に直面すると人は悲しみを覚えてしまう。

ましてや疑似人格を持つようになった、少なくとも利用者側はそのように認識しているAI機能付きのものが、同じように何らかの理由で死を迎えることになったらどうなるのだろう。ペットロスや親族ロス的なものと同じ悲しみを、人は受けることになるのかもしれない。

これってちょっと方向性は異なるかもしれないけど、アプリゲームのサービス終了とかも同じ事。注力してきたゲームがサービスを終了してしまうと、ぽっかりと心に穴が開いてしまう。自分の分身のキャラが生活していた世界が幕を閉じてしまい、その鱗片すら見いだせなくなってしまう。

もっともこの類の話になると、そもそもとして死とは何ぞや、生命とはなんぞや、という概念論、哲学論になってしまう。岡崎二郎先生の作品にはその辺りの話が結構出てきて、共感するところも多いのだけど。

ロボットの死を解決する方法としては、自己診断・自己修復機能を持つロボットの開発ってのがあるのだよね。これならサービス運用会社が手放しても、起動し続けることになる。しかしそれは人の手による新たな生命が生み出されることを意味するのであった、的な感もあり、興味深い。

ゲームに限っても、昔のスタンドアローンなROMカートリッジのが今なお稼働状態にある一方で、オンラインゲームはサービスが終了したら記録をたどることすら難しくなっているってのとも似てるかな、と。

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このページは、不破雷蔵が2019年3月 8日 07:50に書いた記事です。

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