翻訳は単なる変換作業では無い

| コメント(0)


グーグルの自動翻訳の精度が上がってきて、直訳というか文意をスルーしてもいいレベルのものなら、それなりに読めるようになってきてはいるのだけど、ちょっと込み入った下りになると首を傾げる訳文が出てきて、原文を見ないと変わらないよな、という状況はいまだに生じている。昔のような単語レベルで訳したものをくっつけただけってのと比べればはるかにマシではあるのだけどね。

で、大元の話は当方には伝わってきていないのだけど、翻訳ってのは単に英語をはじめとした海外語を母国語に変換するだけでなく、文意を読み取って正しく解釈して母国語に換えることが必要になる。ガンダムのことを知らない人が海外のガンダムの語りをそのまま日本語にしても、それぞれの単語の意味は間違っていないけど、トンチキな内容になってしまいがちってのがいい例。ああ、例の映画翻訳家の某有名な人の翻訳が超好例になるのかな。

要は、語られている元の背景や専門的状況を推し量った上で咀嚼して変換しなきゃならない。文化が違うのであればそれを考慮した上で説明しないとトンチンカンな訳ができてしまう。その解釈までもAI翻訳ができるようになるのには、もう少しどころかかなりの技術進歩が必要になるだろう。コスパのことを考えると開発すらされないかもしれない。

他方、この「単なる変換では無く、相手の意図や背景までを推し量って分かりやすい言葉にする」ってのは、報道に求められていることにも共通するってのが頭に浮かぶ。「分かりやすく正しい」が原則だからね。それを報道ができているかというと、正直首が獅子舞状態で傾げられてしまう。機械翻訳よりひどい質の報道記者っていうと、何だか言い得て妙ではある。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2019年1月31日 07:03に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「冬場も実は乾燥するので適量の水分を取ることは大事だよ」です。

次の記事は「ソーシャルメディアは距離感をゼロにするツール」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30