紙媒体の本の販売金額がピークの半分割れを起こしたという話

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出版科学研究所(東京・新宿)は25日、2018年の紙の出版販売額が約1兆2800億円台になりそうだと発表した。前年実績から6.4%の減少で、14年連続で前年実績を下回る。ピークだった1996年(2兆6563億円)の半分以下に落ち込む見通しだ。雑誌や漫画など出版物の販売低迷に歯止めがかからない状況が続いている。

日版の「出版物販売額の実態」最新版によれば2017年度時点で紙媒体の販売額は1兆6223億円ですが、それとは別に電子出版の市場が2424億円との推計が出ています。もっとも電子出版の市場分を足しても、出版金額の総額が漸減していることに変わりはありません。


また、電子出版を加えない総額では2006年度の2兆4934億円がピークで、2017年度は35%減となります。

ただし今件は「市場」の動向であり、電子媒体も含めた出版物、さらには文字媒体そのものの需要が落ち込んでいるわけでは無いことに注意が必要です。安価、さらには無料の文字媒体が浸透したことで、人々が文字に、文章に触れる機会はむしろ増えているかもしれません。娯楽としての「読書」が衰退しているわけでは無いのです。


「半分に減った」と書くと短いフレーズでショッキングに聞こえるパワーワードと化すので喜んで使って集客になるよねー的なゲス的な話が多分に脳内をエグザイル状態となるのだけど。ヤフーのニュースの方でコメントした通り、本の提供スタイルが紙媒体だけじゃなくなったので、紙媒体単体の販売額が減っていくのは当然の話。また、本というか文字の集合による文を読むというスタイルが多様化し、既存の収益スタイルでは市場を構成しにくい部分が拡大して、そちらに「読書」の需要が食われているってのもある。

例えばウェブ漫画は恐らく雑誌の需要をかなり食べちゃってると思うけど、現状では単行本のプロモーション的な意味合いも多分に持っている。でも基本的には無料だから金額としての「市場」を形成するわけでは無いよね。広告費としての計上があってもおかしくはないのに。バナー広告を置いているタイプなら、ダイレクトに広告費があるはずだけど、それが出版市場の金額としてカウントされることも無い。

「紙媒体の」出版物が不調なのは、電車の中の様子を見れば一目瞭然なんだけどね。特に雑誌。

なので今件のような話は、ネタ的なものとしてざっと見聞きするのならともかく、情報の本質を推し量りたいというのなら、よく考える必要があるわけだ。

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このページは、不破雷蔵が2018年12月26日 07:14に書いた記事です。

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