大卒初任給が最高額の20万6700円を計上したという報道とその解説と

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厚生労働省が28日発表した賃金構造基本統計調査によると、2018年の大卒初任給は前年比0.3%増の20万6700円だった。


5年連続の増加で、過去最高を更新した。同省は「景気回復や人手不足で賃金の上昇傾向が続いている」(賃金福祉統計室)としている。


賃金構造基本統計調査は別のタイミングで初任給動向として更新しているので現時点では本家サイトの記事の更新はしないけど、こんな話が出ていたのでとりあえず元ネタを精査して解説。悪い話ではないのだしね......と思ったら、なんか色々と頭を抱えるような解説やらコメントやらが。

コメントではやれ裏基準だの正規非正規だのとの話が挙がってくるけど、調査対象の区切り分けは常用労働者か否かってことで正規非正規とは別だし、世紀と非正規混じってるから云々という事であるのなら、その上での平均として挙がっているのだからかえって状況が改善されているのではってことになる。裏基準云々ってのは陰謀論以上のモノでは無いので論点にはならない。

解説の方でも求人の時の偽装の話が出てきて、残業代が云々という説明をしているけど、具体的なエビデンスやら数字は出ていないし、今件はそもそも求人の時の条件では無くて雇用した後の実情について尋ねているから、ぶっちゃけ関係は無い。

どれだけ実数としてあり得るか分からない特異事例を挙げて、あたかもそれが全体への変移の事由であるかのように「解説」するのは、正しい解説といえるのか、疑問ではある。詭弁法の「過度の一般化」なんだよね。

けれど、そしてやはり、現状批判とかネガティブな解説の方が、世の中では一般受けするし、評価もされるのだなあという実情をリアルタイムで見て、理不尽さと自分のしている事の力不足感を改めて感じてしまう。的外れでも自分の沸騰した感情にマッチするのなら、それだけで評価される。冷静に物事を指摘しても気に食わないないようだから評価はされない。もの凄い理不尽さを覚えるのだよね、こういう事案があると、ね。

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このページは、不破雷蔵が2018年11月29日 07:04に書いた記事です。

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