手作り品に原価云々と文句を言うことの愚かさ

| コメント(0)


きっかけは某テレビ番組でハンドメイドの工芸品みたいなものを、売価と原材料費との比較の一覧を出して「こんなに儲かるんですよー、ぼろ儲けですよー」的なあおりをしたこと。しかも原価と原材料費を混同している感もある。

いわゆる原価厨という話とも連なるのだけど、まず原価と原材料費ってのは別物。原材料費に設備費やら人件費やら諸経費やらが食わって、商品なりサービスを構築するのにかかったコストが原価となる。原価イコール原材料費という考え方は、人の働きやら設備やら研究投資を一切評価していないのと同じ。ブラック企業大万歳という主張と同じなんだよね。

ハンドメイド品の場合は、この考えを特に強く認識しておく必要がある。材料を買うのではなく、原材料費以外の色々なコストを評価する。そこには金銭では表しきれない熱意も含まれている。......というか熱意が無ければそもそも論としてハンドメイド品を創るはずは無いからね。原材料費だけで十分だ、それ以上の上乗せは暴利だ的な主張(原材料費だけで自分も作れるという話も似たようなもの)をするのは、暴言以外の何物でもない。

商品やサービスの購入は押しなべてそうなんだけど、特にハンドメイド品とか同人誌のようなものは、対価の意味合いに加え、対象への投資の意味もあると思うんだよね。


で、原価と原材料費をごっちゃにしていたり、人件費の部分を考えないで語るケースが多いってのは、そのような実情があまり伝えられていないからかなあ、という気がする。むしろ人件費などの原材料費以外の原価部分を伝えると、搾取だ暴利だというお騒ぎをする筋合いが少なからずあるのが問題かと。

報道界隈自身が、報道素材は全部タダ、道端に転がっている石と同じ、だから実名報道で関係者が傷つく、迷惑をこうむることになっても問題無し、的な感じでやってるものねえ。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2018年10月20日 07:59に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「ハズキルーペと接客業のトレンド」です。

次の記事は「1999年のピザのチラシを見て愕然」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2018年10月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31