「あの作品をすぐに読みたい」という需要

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先日の不法漫画アップロードサイト(「違法」と書くと色々と問題があるようなので「不法」としておく)関連で持ち上がっていた話の一つとして、需要に応えないからああいうところがのさばるんだというもの。まぁ、似たような話は例のマジコン関連でも当方が叩かれたケースであったので「そんな理不尽な主張で大丈夫か」という感もあるのだけど、それを正論で振り回す界隈は後を絶たない。

で、需要としては注目を集めている作品をすぐに読みたいとするもので、そういう需要に応えるのには雑誌や出版社レベルの情報提供では無く、それこそコンビニや本屋の陳列ケースレベルでの閲覧サービスがあるべきだよね、というもの。

これ、以前に何度か言及していた、バーチャル本屋さんが行き着くところでは無いかなあという感はある。ゴーグルをかけて本屋さんに足を運び、棚にずらりと並んだ本を手に取ってぱらぱらと試し読みの部分を確認。欲しかったらその場で購入ボタンで電子書籍として購入でもいいし、疑似レジまでもっていって購入でもいい。購入様式としては実際の紙媒体本を選択することもできるとか(事前にデータ入力が必要となるし、配送に時間がかかるけど)。この仕組みが作れれば、バーチャル図書館もすぐにできそう。


バーチャル図書館はともかくとして、すぐに縦横無尽に作品が読めるサービスってのは需要があることに違いは無い。ただ、例の不法サイトは、例えるならば「人気漫画の読める部分を切り貼りして冊子を作り、コピーして売り払っている」ってところなんだよね。直接売っているわけじゃないとへ理屈をいうのなら、「そういうコピー冊子をたくさん用意して、入場料を払わせて閲覧させている」とでも言えばいいのかな。

検索経由で行きやすいってのがポイントならば、検索エンジン自身がそういうサイトを作ってしまえばいいじゃん、とか、それが難しいならば類似というか隣接サービスを提供しているところが内包しちゃえば相乗効果も狙えるよね、というところでアマゾンとか楽天がやってしまうのもアリだったりする。

アマゾンももう少しコミュニティ系の仕組みを充実してくれれば、一連のお話で求められているサービスになれる可能性はあるのだけど...。個人的にはツイッター辺りを飲みこんでしまうのはどうかな、と思うけど、そりゃ無理だな。

ただ、音源では似たようなものが出ているのだし、不可能ではないはず。一方で漫画をウェブ上で読む需要ってのは「あの特定作品が読みたい」のはもちろんだけど、同様に「何となく時間をつぶす、漫画を読みたいけど、特定のもので無くて良い。自分の基準を満たしたものなら何でもいい。むしろ何か新しいものを見つけたい」という、本屋巡り的な読み方をしたいという需要もある。これもまた音源と同じなんだよね。

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このページは、不破雷蔵が2018年4月14日 07:19に書いた記事です。

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