雑誌のアンケートが単行本リサーチに役立たない事案

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雑誌の形態や読者の性向によっても異なるけど、かつて読者アンケートはがきの回収率はよくて1~2%との話を聞いたことがある。下手すると0.何%。読者プレゼントの質がよければもう少し上がるだろうけど。そして昨今では電子本での展開も増えているので、物理的なハガキでの回収率はもっと低くなっているのだろう。他方、ネット経由でアンケートを取るところも増えているので、全体としてどれほどまでになってるのかは正直、分からない。

紙のハガキでの読者アンケートなら、少なくともその雑誌は買った人なのだから、それなりのロイヤリティ(忠誠心)はあるはずなのだから、単行本展開の判断としては役立つ母集団ではあるのだけど。

ただ最近ではこういう話も複数から出ている。何をもってして乖離とするのか、これも判断が色々と分かれてくるけど。

たとえば、雑誌読者は雑誌のみで満足してしまって、単行本を買わなくなっている。それなりに雑誌読者も単行本読者と連動性があるけれど、それ以上に雑誌非購入者による単行本購入者の割合が増えている(他のルートで知った。例えば作家そのもののファンがネット経由でとか)。雑誌を買う層と単行本を買う層の属性的な性向に違いが生じてしまっている、雑誌のファンでは無く作品の、作家のファンという傾向が強くなっている、とか。

この辺りは何らかの形で定点観測的な調査をした方がいいのだろうなあ、と思う。昨今ではアマゾンやSNSの普及で、単行本を知り、購入する決断をするプロセス、さらには購入できる場所といった環境は大きな変化を遂げており、既存の市場調査の方法論が通用し難くなっているから。組織買いから個人買いの時代、とでも表現できようか。お寿司だったらスーパーのセット購入から、回転寿司でのお皿買いに変わった、みたいな。


サンプリング数が減ってぶれが生じやすくなった、この考えもまさに理解できる説明ではある。要は雑誌の販売数の減退で、統計的に確からしいデータが取りがたくなってきたということ。まぁ、だとすると、それでも例えば週刊少年ジャンプのような100万部単位で出ている雑誌ならば、それなりに良いデータが取れそうな気はするのだけど。数十万単位でも大丈夫かな。

まぁ、この辺りは市場環境の変化をこまめにチェックして見きわめ、それに臨機応変に対応できるような姿勢が欠かせない。昔のテンプレートの利用継続が楽で、新しいものを取り入れようとすると当然それなりにリソースが必要とされるし試行錯誤が欠かせないから、面倒くさいし失敗する可能性もあるので、それはイヤだから、仮に精度が甘くなってもそのまま使い続ける方が無難だよね、という気持ちは分からないでもないけど。......それを続けた結果が、現状の頭抱える状態だとしたら、自業自得なのかな、という気もするけどね。

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このページは、不破雷蔵が2018年3月 3日 07:37に書いた記事です。

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