客の言う通りにしてはいけない理論とロートルと

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直前に、某動画投稿コミュニティサイトに関して、トップが変わった途端に色々と状況が改善されるようになり、それを受けて「利用者の意見を聞いてはいけない」と某大手掲示板の元管理人が指摘した話があり。その流れに関する言及。

利用者の言う通りにするとロクなことにならないという話は、確かに一理ある。ただしこれは万能の理論では無く、指摘されている通り、その利用者の意見が単なる自分勝手な欲求の発露でしかない場合や、指摘されている方向性が正しいとは限らないってことに注意をしなきゃいけない。また、実際に利用しているお客ではない、あるいはしていてもロイヤリティが極めて低い存在が口を出している可能性が多々あるので、その意見に耳を傾けてもリソースの浪費になるだけどころか悪い方向に向かってしまいかねない。

そのような「聞く耳持たずが正しい」と、欠点そのものを改善するべきってのは別問題。お客が口に出したから、その欠点は解決すべきじゃないという免罪符の悪用にすら見て取れる......というか、それをやった結果が、これまでの某動画投稿コミュニティサイトの顛末では無いのかな、と。

直前のツイートでは老が、もといロートル的な指摘がされていたけど、まさにそんな感じではある。

まぁ、分からないでもないんだ。利用者から指摘されている内容が、本当に欠点であり直した方がよいかもしれないものであったとしても、それを認めると自分達の非が明らかになってしまう。また、その改善のためにつぎ込むリソースと、それで得られるであろう効用のコストパフォーマンスの計算は難しい。だったら小難しいことを語って現状維持をした方が楽でいいし失敗は無いし、少なくとも急激な状況悪化は起きないし、それで自分が責を取る必要は無い。緩慢な死というか、大組織病というか。

ただ、そういう体質を、デジタル系のサービスとか、それで名を馳せた人が正当化する、主張するってのは、とてもとても悲しいものではあるのだけど。

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このページは、不破雷蔵が2018年3月 3日 07:19に書いた記事です。

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