日本は小さな政府、なのに大きな政府的保護を期待するのはどうなんだろう

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先行記事でも言及したように、OECDの国家財政関連のデータベースに触れる機会が得られたので、色々と考えながらグラフ化なり記事化を試みている中での話。

日本ってGDPの規模などから見ると歳入はかなり少ない方で、これは国民負担率が低いから。結果としていわゆる「小さな政府」状態にある。社会維持のあれこれは民間に投げる、自主的なものが多分で、国は最低限のもののみをやるというスタイル。

そのような中で、社会構造、特に人口構成比の変化から、社会保障のコストが積み増しされ、結果として国民負担がもりもり上がってきた。それでも何とか総コストを抑えようとする結果、社会保障以外の部分のリソースがどんどん削られている。要は種もみまで食わせろ状態。日本の大よその問題の要因は、高齢化と財務省とマスコミにあるって以前触れたけど、財務省やマスコミ関連も突き詰めれば人口構成比の極端な高齢化が遠因にある。

で、現状は引用したような状態にあるのだけど、ならばどうするか。ヘリマネも一つの手だし、徴税的なものとして国債の発行・買い取らせってのもあり...というか現状がそれなんだけどね。要は国の運用資金の調達方法が、徴税か、社会保障負担費の徴収か、それとも国債かの違いというところ。

日本は歳入面では小さな政府状態なだから、大きな政府的役割を担わせようという期待そのものが間違い。社会保障負担率の増加は高齢層比率の大きさゆえに世代間の不公平感が強くなるからあまり好まれない。「シニアを支えるべき」というけれど、支えられる側は支える側の動機を肯定できるほどの態度姿勢業績を有しているのか。法人税はすでに高税率状態でむしろ下げるべき率にある(これもOECDのデータで後ほど云々したいところ)。

となるとやはり国債を買いたい人に買ってもらって歳入を増やす、中央銀行に引き取ってもらって通貨量そのものを増やしてインフレにしていくのが、日本では一番無難なのかなあ、と(インフレを起こせば蓄財の意義が減るので、高齢層の貯め込み問題もクリアできる)。所得税の引き上げは蓄財をしている高齢層への優遇と同義になるから、あまり効率的ではないし。

「消費税を上げればいいじゃん」との意見もあるけど、税は期間ごとに一度に負担する方が、こまめにちびちびやるよりも心理的な影響は少ない。だから例えば所得税を倍増して累進課税も強化し、その上で消費税を廃止し、高齢層の医療費優遇なども撤廃するとか、色々と脳内で思考ゲームをしてみたくなる。すると、往年のゲーム「バランスオブザプラネット」を想起するのだよね。

他方、小さな政府状態を維持し続けるのなら、社会体制の維持は多分に民間に投げることになる。となると、それが上手く行くように法体制の整備なり優遇措置なりを積極的に成す必要がある。その際に欠かせないのが「倫理面」と「活動を活性化させる動機づけ(儲けられるか否か)」とのバランス。儲けが出ないのならば民間は動かない。でも儲けばかりが行動要因になると社会的秩序や倫理が失われる。

日本は社会体制、お上への信頼が厚く、同時に自然環境が厳しいため、常に政府発行通貨を多分に手元に置いておき、備えておきたいとの意図が強い。日本の貯蓄率が高い、現金至上主義が強烈なまでなのもこれが原因。と、なると、それを吐き出させるのに、国が保証している国債を買わせるという手法は間違っていないのだな(地方債もあるけど購入機会もあまり得られないし人気も無い)。

事実上の租税、しかも好んで差し出しているのと同じ。元本保証の寄進みたいなもの(インフレが起きると額面は保証されるけど実質的価値は...)。何なら利率ゼロにして、代わりに表彰なり勲章なりを提供する特別国債のようなものを出しても良いかも。なので復興債に財務大臣の感謝状を提供するというのは、実は大変良い方策ではないかな、と。

まぁ、ブレストというか思い付きのレベルなので色々と穴はあると思うのだけど、覚え書きということで、ひとつ。

            

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このページは、不破雷蔵が2018年2月 7日 07:14に書いた記事です。

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