高齢者の脳内OSアップデートと、社会そのものの構造や縮退と

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頭の中のOSのアップデートとは言い得て妙で、要は考え方の根幹部分となる思考ロジックとか原則論とか常識の類。それを現状の環境に合わせて更新していかないと、昔の常識で今の状況を見てしまい、正しい判断ができなくなってしまう。明治時代の物価の物差しで今の買い物は出来ないよね? 極端に考えると、そんな感じ。冷戦時代の大国の対立構造で今の世界情勢を考えるとおかしなことになる、的な。


実は頭の中のOSのアップデート云々話は、政治評論家や識者に限った事ではない。特に物価や労働と対価周りではこの傾向が、一般の人にも少なからず見受けられる。大学授業料周りの記事でもざくりと指摘してあるけど。

ある程度知識を持っている、情報を探っていくのが好きな、好奇心を持つ人なら何歳になっても逐次アップデートをするのであまり心配はいらないのだけど、この類の「脳内OSが旧バージョンのまま」って人は結構多い。残念ながら。例えるなら未だにWin3.1を使っているような感じ。よくてWin95ぐらい。

色々と理由はあるのだろう。OSのアップデートが面倒くさい。古いOSを長期間使っているので慣れてしまったから、新しいOSを覚えるのが面倒だ、それで自分が死ぬわけじゃないし。アップデートそのものを知らない。

でもこの類のOSアップデートができない人ってのは昔からいた。ではなぜ今では大きな問題となっているのか。それは「社会環境の変化が昔と比べるとスピーディーすぎる」「本来は歳を取るに連れて自然淘汰され、環境に対応しない人の数は漸減し、社会に与える影響も少なかった。でも今は医療技術の進歩でそのような人も生き続け、さらにいっそう長生きし(=ギャップも拡大)、社会に与える影響力が大きくなっている」の相乗効果によるもの。つまり、高齢化が社会全体の社会文化的な面での、言葉通りの足かせとなっている次第。

昨今の「高齢者が不安だから云々」って話もこれで説明ができる。当時の常識が脳内に刻まれたままでアップデートしていないので、今の高齢層は若年層に「怠けてる」「努力していない」との認識が強くなる。自分の時にはそこそこ働けば十分な稼ぎを得られたはず。でも今の若者は稼いでいないと不満を漏らす。それはさぼっているからだ。支えてくれる若者が怠惰だから、自分達(高齢者自身)も不安だ......と考えてしまう。これなら若年層に無茶ぶりな話を押し付けるのも説明ができる。

歳を取った人が増える、長生きをする人が沢山いるってのは、その社会の安定性や健全性、公衆衛生面の良さの裏付けではあるけど。それが過ぎるとかえって社会全体の足かせとなり、むしろ後退化の原動力となりかねない。社会文化、技術の進歩スピードが加速化し、情報や資源のやり取りがワールドワイドなものになる昨今では特に、ね。

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このページは、不破雷蔵が2017年9月19日 07:44に書いた記事です。

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