「不正報道」って表現がいちばん分かりやすいかな

| コメント(0)


色々と素材が入っているカレーライスからにんじんだけほじくり返して「このカレーにはにんじんしか入っていない」とするような、選り抜きで全体像を想像させる報道手法。いわゆる「報じない自由」のお話。「報道の自由」の裏返し的な皮肉も合わせての表現なのだけど、いまいち分かりにくいということで【「放送しない自由」ってやはり分かりにくい。「ねつ造報道」とか「うそ報道」の方がいいのかも】では「ねつ造報道」とか「うそ報道」にしてはどうかという話をした。

けれど「ねつ造報道」というと語られている内容すべてがウソと解釈されてしまう。空から宇宙人がやってきて地球を制圧した的な話じゃないんだからというツッコミが入るかも。「うそ報道」だと言い得て妙ではあるけどなんだか子供っぽくてちょいと忌避感が生じてしまう。

で、その辺りをすべて解決てきそうな言い回しとして「不正報道」ってのはどうだろうか。

この「不正報道」という言い回しが出るのには、いくつかの意味がある。該当するニュースが不正であるのが当然一つの意味。「不正」ってのは「正しきにあらず」だからまさにその通り。そしてその不正が報道にかかっている以上、「報道」そのものは「過不足なく実情を伝えている、正しい内容である」が前提となっている。本来あるべき報道の姿をしていないよ、という意味あい。

さらに「ねつ造」「うそ」と比べると、「不正」は強すぎず弱すぎず、そして明確に分かりやすく実情をイメージできる表現に違いない。インパクトには欠けるかもしれないけど、インパクトのあるものは逆に、その強さ故に忌避されることもある。それを考えると、非常に優れた表現ではないかと思うのだな。

関連記事             

コメントする

            
Powered by Movable Type 4.27-ja
Garbagenews.com

この記事について

このページは、不破雷蔵が2017年8月13日 07:56に書いた記事です。

ひとつ前の記事は「論文の数や引用数がすべてだとする姿勢はどうだろうか」です。

次の記事は「ついっぷるの代わり探し」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

* * * * * * * * * * * * * *


2021年6月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30