「マニュアル通りにしか動けない現場」こそ賛美されるべき

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例の航空機事案に絡んで気になる話があったので。該当する航空会社、さらには公共交通機関全体に対してマニュアル通りにしか対応できないのは宜しくないとの意見が結構見受けられる。半ば八つ当たり、騒ぎネタがあれば何でもよい的な雰囲気もあるのだけど、この「マニュアル通りにしか動けない現場はおバカ」という主張は、まったくもってよろしくない。

理由は上で指摘されている通り。規則ってのは往々にして、過去の経験や実体化したトラブルを元に、そのリスクを最小限化するため、該当領域の利益を最大化するために設けられている。それを守ることで一部の人は損をするかもしれないけど、その領域全体としては益になるというもの。概念的には法律全般とか税金もそうだよね。

加え、決まり事には相応の理由がある。それを乗り越えて例外を設けると、当然その例外にはリスクが伴うことになる。そのリスクが体現化しなかったから結果オーライってことにしてはいけない。その例外を発動させるか否かの条件付けは誰がする? 誰がそれの正当化を成す? そしてリスクが体現化した時にはだれが責任を取る? 「私一人ぐらいいいよね」の「私」は誰が選ぶ?

ましてや今件は不特定多数の人が乗り合せる場所。その場でルールを守らない人が出た事により、他の人も合わせて巻き添えとなる形でリスクが体現化する可能性が生じてしまうことになる。自分一人ぐらいガソリンスタンドでタバコを吸ってもいいだろうというレベルの話。

配慮と現場の裁量で、決まり事を超えた行動をする。これを是とするのは大変よろしくない。「マニュアル通りにしか動けない現場」は最高の賛美の言葉でなければならないのだよね。

            

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このページは、不破雷蔵が2017年7月 1日 07:57に書いた記事です。

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