印刷証明付き部数と実売数と実展開コンテンツ数と

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これは先日のジャンプ200万部割れの記事でも言及しているお話だけど、多分に理解があいまいなところがあるので、あらためて。

今件話題に登っている印刷証明付き(発行)部数は日本雑誌協会が発表しているもので、印刷をした部数を第三者が精査したもの。雑誌社が自称・公称している、底上げしたものではなく、正確性ははるかに高い。

一方で、あくまでも印刷をした部数なので、返本されたり売れ残った部数も含まれている。もちろん100部しか売れないのに100万部も売って見栄を張るってことはあまり意味がないし損をするだけなので、実売数との大きなかい離は無い。まぁ、実売との差異はよくて2割から3割減じゃないかな。この辺りは例の新聞社における押し紙と構造は似ている(新聞販売店に売った数を公知しているから問題ない、実際にどれだけ読者に届いたかなんて知った事ではない、的な)。

実売数を計測する指標としては日本ABC協会の実売部数があるけど、これは対象雑誌はごく少数で原則非公開。

加え、指摘にもある通り、電子版の売れ行きに関してはまったく反映されていない。電子版の方が各出版運営会社においてデータの把握は確かなもののはずなんだけど、機密性が高いとの認識があるようで、ほとんど公知されていないのだよね。時々イベント的に何万人突破、的な話を聞くこともあるけど、定点観測的なものは皆無。

新聞でも電子新聞版の登録者数を定期的に公開しているのは日経新聞ぐらいかな。電子版なのに情報の秘匿度はむしろ紙媒体版よりも高いのが実情であり、同時に不思議なところでもある。

まあ、紙媒体の勢いが減退しているのは否定しないけど、コンテンツ力としての動向はまた別の話。取得ルートが多様化しているだけなんだろうね。ホント、実情に合わせる形で、出版社側も電子版の有料登録・購入者数を逐次公開していくべきなんだろうけどね......。

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このページは、不破雷蔵が2017年5月18日 06:40に書いた記事です。

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