「センテンススチーリング」な中づり広告無断貸与事案

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出版取次会社「トーハン」(東京)が、週刊新潮(新潮社)の中づり広告をライバル誌である週刊文春(文芸春秋)側に渡していたことが、トーハンへの取材でわかった。中づり広告は、発売される週刊誌の掲載内容を一覧で示したもの。同社は「他社に関する情報なので配慮すべきだった」として、今後は取りやめることを検討している。


中づり広告は、鉄道車両内に掲示されるほか、トーハンなどを通じて全国の書店にも配布される。


印刷所や取次会社は複数の会社が利用するものであるけれど、そこでやり取りされる物品に関しては中立公正に取り扱われ、それぞれの所有者以外には提供されないのが原則というか信義則となっている。預金残高を他の人が勝手に見たり、戸籍謄本を第三者が自在に閲覧したり、ある会社から受け取った郵便物を他の会社がのぞき見するようなもの。

説明では「秘密保持の規定がなく、仕入れ部数交渉のための販促資料という認識だった」とのことだけど、見方を変えるとトーハンにはその類の規定が無いほど、情報管理が雑だったということになる。また、規定が無くてもそれは正しいことなのか否か、ツッコミが入る類の行動なのか否か、判断ができなかったということになるのだろう。反転可能性テストの類はしたのだろうか。また、トーハン側からのアプローチがきっかけなのか、それとも文春側が求めてきたから始まったのか、その辺りも気になる。

今件、果たして中づり広告だけだったのか否かという疑惑は当然生じることになる。また、利益提供の類があったのではないかと疑われても仕方がない。取次全体の信頼の失墜が生じる可能性すら多分にあるだけに、「センテンススチーリング」状態な文春側の対応も合わせ、今後の動向を注意深く見守りたいところだ。

            

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このページは、不破雷蔵が2017年5月17日 08:04に書いた記事です。

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