落ちる「声価」は残っているのだろうかという新聞のお話

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いわゆるスポーツ紙のタイトルとか電車のつり革広告における見出し詐欺的なものとの連なりがあるのだけど、題名部分で釣る類の新聞記事に関して、その不誠実性や誤報がよく指摘される、目立つようになってきた。「インターネットに掲載されることを前提とした記事となり、とにかく目を引くようなタイトルにする傾向が強くなった」との指摘もあるのだけど、実のところは昔からそういう手法でなされているだけで、ネット時代となってそれが可視化され、露呈しただけなのかもしれない。

で、そのようなやらかしが相次ぐと、意図的な誤報とか怠慢な結果としての誤報も合わせ、メディアとしての品質、評価、声価が落ちるよとの指摘。まったくもってその通りであり、それはネットの力学云々というよりは、単にネットでやりやすくなっただけの話ではないかなと思うのと共に、今やこれ以上落ちる余力があるのか否か、全世界は知らんと欲す。


分かりやすくするために表現を変える。これは良くある話。そしてその際にまったくもって同じ内容とするのは難しいため、本来の意味とはずれが生じてしまうこともある。これも良くある話。でもその許容範囲を超えたずれが生じたり、最初から別方向の意味を求めるために分かりやすくさせるという事例が多々見受けられているし、そのような事例こそが問題視されているのもまた事実。

「分かりやすいが正しいとは限らない」。そして「分かりやすい方が扇動にも誤誘導にもビジネスにも使いやすい」。この事はよく認識しておかねばならないし、伝える側もしっかりと覚え置き、その魔力に捕らわれることのないように注意しなきゃならないのだな。

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このページは、不破雷蔵が2017年4月19日 07:37に書いた記事です。

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