8年前は民主主義の救世主だったソーシャルメディアが今では脅威になるとのお話

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一応ロイター側は書き手の意見に過ぎずロイター全体の主張報道では無いと断りを入れているけど。この類の話は大統領選挙前後からよく見受けられるようになった。Facebookとツイッターを合わせ、フェイクニュース周りも含めてね。いわく、治世者が直接情報をやり取りできるようになるのでなんかマズいよね、的な。

ただ、ちょいと思い出してほしいのだけど。8年前のオバマ大統領誕生の時には、ソーシャルメディアを(当時としては)縦横無尽に使いこなして選挙戦を巧みに戦ったことで、ソーシャルメディア革命、ソーシャルメディア選挙ともてはやされたように、ソーシャルメディアは民主主義の後押しをするステキナイスなツールだと言われていたよね。で、昨今ではトランプ大統領が使いこなしているので、今度は民主主義の脅威。なんてこった。


ソーシャルメディアはしょせんツールでしかなく。とりわけツイッターは利用者の地が出やすい。それに関しては以前上記の記事で言及した通り。

「短時間で行き来できる直行トンネルが完成したので、関所が使われなくなった。交通料取れないし、中身の検閲や足し引きも不可能に。俺達メディアやジャーナリストはやってけないよ」「関所を使わない人は野蛮人だ」「トンネルを使うのは民主主義の敵だ」。こんな雰囲気がある。

ソーシャルメディアが良しにつけ悪しにつけ人の感情や思いを伝えやすいってのは、そもそもツールの存在理由の一つである。電話が普及して声のやりとりが瞬時にできるようになった、郵便網の整備で手紙や荷物を遠くの人に渡すのが楽になった。それと同じってこと。

そういやジャスミン革命に始まるアラブの春でも、ソーシャルメディアは民主主義の武器だ的に持てはやされいたよね。あれもまだ5年から7年ぐらいしか経っていないけどね。

都合の良い時は救世主、都合の悪い結果が出たら悪魔的に扱うのは、ちょいとばかりむしが良すぎやしませんか、という気は否めない。

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このページは、不破雷蔵が2017年2月14日 08:00に書いた記事です。

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