自動文書作成プログラムが新聞記事を創る時代

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同僚が人工知能という世界が現実のものになろうとしている。1月25日、日本経済新聞社がベータ公開した「決算サマリー」は、企業の決算発表のサマリー記事を書く人工知能だ。昨日から、人工知能が書いた記事を日経電子版(日経会社情報DIGITAL)と日経テレコンのウェブサイト上で公開している。


日経新聞社は言語理解研究所(ILU)と東京大学松尾豊特任准教授研究室と協力し、記事執筆アルゴリズムを開発した。日経新聞社は保有する過去の決算記事を用い、人工知能に「記者が決算情報をどのように読み、記事にするか」を学習させているという。


ぶっちゃけると海外ではすでにテンプレ的なカテゴリの記事(スポーツの試合結果など)では導入されているという話もあるし、それほど珍しい話ではないのだけど、やはり実際にプログラムが稼働して記事が制作され、それが普通の記事として掲載されているのを見ると、色々と未来感を覚えさせるのには違いない。

プログラムのメンテナンスや改良の作業には一定のマンパワーが必要だろうけど、制作記事の領域が増えれば、コスパの削減効果はもりもり上がってくるはず。決算に関わる紹介記事だけでなく、例えば倒産速報とか事件・事故の速報報道は大よそこのスタイルで投げることができるんじゃないかな。......まぁ、下手に書き手の心境やら思想やら思惑を混ぜ込ませられるよりは、随分と健全なものになるのかもしれない。ある意味「変な思惑混ぜるより、まずは事実をちゃんと伝えろ」と追及されている、今の報道の行き着くスタイルの一つかも。

一方でこの類の、自動生成された文章って、確か検索エンジンからはスパム扱いされるはず。ワードサラダが良い例だけど。ここまで巧みに作られた文章となると、グーグルなどはしっかりと見極めてくれるのかな。それともこの類のはアリと判定してしまうのだろうか。中の人がどのような見解を示すのか、ちょいとリサーチをかけてみたいところ。

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このページは、不破雷蔵が2017年1月27日 06:30に書いた記事です。

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