街の書店が減っている理由はアマゾンのせいだ......それだけじゃないよね

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先行記事でアマゾンの読み放題サービス「Kindle Unlimited」が始まった云々の話をしただけに、かなりタイミング的に絶妙な感はあるのだけど。先日リツイートで流れてきたお話。データ分析で著名な方がニューズウィークで連載を有しており、その記事の最新版、にあたるのかな。そのお話。日本の書店数はもりもり減って、それが多分にアマゾンが原因として存在する、でも書店はいいよね、アマゾンどうなんよ? 的な印象ががっつり刻まれる話。まぁ、書店の良さをプッシュするのは問題ないし、当方も本屋はダイナミック好物ではあるのだけど、だからといってそれを表現する際にアマゾン性悪論的なもので相対的な底上げをするのはどうなんだろう。


で、指摘もされているし当方も本家サイトで記事にしているのだけど、書店数の減退傾向は日本においてアマゾンが本格的にサービスを展開し始めるはるか前から減少に転じている。少なくとも2010年位までは店舗数の減退と全体面積の増加が同時に起きているから、単なる店舗数の減退では無く、効率化、規模拡大化、集約化が進んでいたとの見方もできる。

また、ちょいと指摘されたツイートにもある通り、相関の説明はできないけれど、書店の減退、つまり採算が取れなくて店じまいをせざるを得なくなった起因の一つには、収益率が高く回転率も良い雑誌をよく取り扱う、コンビニが浸透してきたのも多分に影響している(これ、どこかで読んだ記憶がある)。商圏内での書籍、雑誌需要は一定だから、コンビニに流れればその分書店での購入者が減るのは当然の話。

書店の不調ぶりの原因の一つはアマゾンという書籍・雑誌調達のルートの登場普及に違いないけれど、それはあくまでもたくさんの理由の一つでしかなく、それだけで全部悪いって話じゃない。CDやたばこ屋さんの衰退と状況はよく似ている。CDだってiTunesが悪者にされているけれど、売上が落ちてきたのはそれより前なので、あくまでもきっかけに過ぎない。新聞の発行部数の減退だって、インターネットの普及浸透前から生じている。

分かりやすい、目立つ対象を唯一の悪の根源としてアピールして、それを叩けば良いとする手法は、不特定多数に周知させる方法としては適しているかもしれないけれど、確からしさの観点では大いに問題がある。


実際、歳を重ねるに連れて新聞離れが進み、テレビやラジオに一層傾注するのも、新聞の文字が読みにくいからってのがある。その点では拡大が可能な電子書籍ってのは福音なわけなんだよね。

色々なデータの解釈の仕方も合わせ、今件のお話は半ばなるほど、半ば残念な感は強い。まぁ、解釈の仕方は人それぞれなので、自分が合っている、相手は間違ってるとはしないけれど。

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このページは、不破雷蔵が2016年8月 3日 07:24に書いた記事です。

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