「筆を折る」「筆を止める」もいつしか死語になるのだろうか

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色々と切羽詰まったり過度な集中をしていると、ふっと空気が抜けた風船のように気合いが抜けてしまい、過去の色々な自分のやらかしが(死期が近づいているわけでもないのに)走馬灯のようによみがえってきて、色々とダークな心境に追いやられてしまうってのはある。で、そのような状況の時に使う表現が「筆が止まる」。また断筆宣言との言い回しにある通り、物書きをする人がその行動を止める時に「筆を折る」と表現する。

でもこれ、元々絵にしても文にしても、筆で織りなしていたころの名残なんだよね。筆を置くってのも同じようなものか。

かつて使われていた道具の名残として言い回しは残っているけれど、最近では最初からデジタルで文章を書いたり、絵を描く人が増えてくると、そもそも筆を使って何かをする、まぁ良くてペンや鉛筆で......という経験が無い人も増えてきて、「筆を止めるってなあに?」とのケースも出てくるはず。他の日用品同様、筆周りの言い回しもまた、あと数年経つと死語の領域に足を突っ込むようになるのかな、という感もある。


ペンタブを割るとか捨てるとか、電源を落とすとか指が止まるとかいうのも言い得て妙だけど、さらに音声認識の普及度合いを考えると「言葉に詰まる」「語りを止める」ってもセンスがあるけれど、実のところはどうなるか、予想がつきにくい。

ただ、日用品となるあれこれな道具って、今世紀に入ってからの進化開発スピードが加速化しているから、下手をすると5年くらいで一気に陳腐化してしまう可能性がある。その場合、言葉が普及浸透する前に次のツールが普及してしまい、言葉そのものが認識されない可能性もでてくる。

と、なると、昔から使われている言い回し、筆を折るとか筆を止めるってのが、そのまま使われ続けるのかもしれない。筆そのもので何をしていたのか、そもそも筆って何なのだろうという思いを抱く人が増えていく中で。

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このページは、不破雷蔵が2016年7月12日 07:59に書いた記事です。

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