「サービス残業などの未払い給料の総額が最大25兆円」という話

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大本のツイートの掲示はさけるけれど、題名にある通り「サービス残業などの未払い給料の総額が最大25兆円になる」的な話が先日目に留まる。結局その試算がどのような形でなされたのか、それを明らかにできる一次ソースが見つからないので、25兆円そのものは、ああそういう話もあるのね程度に留めておいたのだけど。

サービス残業の状況解消は、確かに経済対策の一つになるのには違いない。もちろん何か一つの施策に対し、すべてがすべて同じ方向に進むわけではないので功罪相並ぶって感じになるのだろうけど。

サービス残業ってのは結局、それが発生している時点で、残業をした本人だけでなく経済に大きな損失が生じている。普通の就業ならば、その就業で得られた成果物、作業結果が企業にプラスとなってもたらされ、その対価として賃金を就業者はゲットできる。ところがサービス残業場合、同様の成果物を企業は手に入れても、就業者は賃金を手に入れられない。その分、社会全体に回るリソースが減ることになる。

もちろん就業者が手に入れる賃金は企業から出されるわけだから、本来は就業者の就業で得た2の成果物のうち1を企業、1を就業者が賃金として得るようなイメージのところを、サービス残業の場合は2全部を企業が手にした形となる。で、企業側の説明としては「残業した分まで含め、定時でつくれる1の分しか残業でも作れていないのだから、サービス残業として当然だ」ということなんだけど、それって単に生産効率が悪いだけではないかな、と。

まぁ、残業には色々な理由があるのだけど、サービス残業の蔓延で、対価が得られない就業時間が増加しているのは、就業者はもちろんだけど、まわりまわって社会全体にもお金の周りを悪くしている感は強い。仮に残業代が法定規則通りに満額完全に支払われたら、どれだけ経済は良くなるか。サービス残業前提の企業の経営は悪化するし、倒れるところも出てくるだろうけど、「サービス残業前提で生き延びる企業が山盛り。就業者はカツカツ」とどちらがいいのかな。無論、労働力の需給が少し変化をするかもしれないけれど。経済的なビジネスモデルの観点でシミュレートする価値はあるかもしれない。


ぶっちゃけると残業そのものは別に良い。まぁ、働き過ぎで倒れることがないように、適切な歯止めは必要だけど。そこに正当な対価が発生しないのが問題。そのためには何が必要かな、と色々と考えることはある。「北風と太陽」の話のように、取り締まりをきつくするよりは、サービス残業が発生しない、現在の就業者のみの損ではなく、企業側も損をするような状況はつくれないものか。名前の変更は良いかもしれない。指摘されているものはちょっと読みにくく書きにくいので、もう少しシンプルにする必要があるけれど。

あと、法定割増率を2倍ってのは、ちょっと違うかな。就業者への支払いを1とすると、企業にかかる負担はその支払い額そのものに加え、それと同額の1を足した2ぐらい計上される。保険とか年金とかの負担があるからね。だから「人増やした方が早いのと違うか」的な倍率はもっと上になる。おお、夢のようだ(ただしこの場合、割安で済むアルバイトなどの非正規が雇用される可能性もある次第)。

ただこの場合、当然今まで以上に隠れ自主サービス残業や、自宅持ち帰り残業が増えるので、その辺りはどうにかする必要はあるのだろうけど。

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このページは、不破雷蔵が2016年3月16日 07:27に書いた記事です。

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