かぜ薬のCMが「風邪ひいても飲んで出社できるように」的な切り口なのは何でだろう

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これも全ケースでは無いとの前置きの上で。テレビに限らずかぜ薬のプロモーション、宣伝の切り口として良く使われる、「体の調子が悪い、風邪気味なんだけど、会議に出なきゃならない、休むわけにはいかない。そんな時にはこの●×」的な話。その薬が特効薬で飲んだ瞬間に完治し、周囲に感染させるリスクが生じなくなるのなら話は別だけど、そうでない限りは当事者だけでなく、足を運んだ先に居る人達にも迷惑がかかる。風邪、インフルエンザはもちろん、各種感染リスクがある病症、例えばノロウイルスとかね。

だから本来、かぜ薬の公知としては「飲んで隔離される形で自宅で安静にして、早く治しませう」ってのが正しいはずなのだけど......なんで薬を飲んで無茶しようってのがまかり通っているのだろう。統計を取っていないので確証は持てないのだけど、昔と比べてこの類のCMって増えているのかそれとも減っているのか。

なぜこの類のCMがOKされるのかも少々不思議。実際にA/Bテスト的なものをして、「休め」よりも「無理して出社」の方が売れたのかな。速攻性のあるように見える効用を示した方が注目されやすいってのは分かるのだけど。それとも単に「そうだから」という思い込みからのみなんだろうか。仮に「その方が売れると実験結果で証明されたから」としたのなら、その実証実験はいつ行われたものなのか。


風邪が長引いた方が薬が売れるからってのは面白いけれど現実的ではないとして。「薬飲んだうえで安静にしてなきゃならないなら、そんな薬は要らない(。要は即効性のある薬が欲しい)」とか「薬飲んで休んでられるような余裕などない、とのクレームがきかねないから」ってのは、ああそうか、あるかもなあ、という感はある。

実の所、どれが正解なのか、あるいは複合技なのか。それともまったく別の理由があるからなのか(薬事法的にはむしろ「休んでろ」の方が正しいような気もするのだけど...)、中の人ではないので分からない。この辺りは機会があれば、もう少し突っ込んで、業界関係者から言質を取りたいお話には違いない。

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このページは、不破雷蔵が2016年2月 1日 07:08に書いた記事です。

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