日本の「奨学金」は返済義務があるのでヒドイという話

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一週間ほど前かな、奨学金の団体による告知ポスターの写真を掲示して「返済云々なんてサラ金みたいだ、ヒドイ」的な内容の話がソーシャルメディア上に広まり、一部知識人な方々も声を荒げる形で賛同していたのを目にした。その時にはあえて静観をしていたけれど、そろそろ状況もおちついてきたし、良い指摘があったので合わせて。感情論的な要素が多分にある時には、いくら数理的・論理的に説明をしても無駄だしリソースの浪費でしかないってのは、経験則から理解している。

騒がれた時の論拠はいくつかあって、「奨学金なのに給付で無くて貸与なのはおかしい。名前が違う」「学生は負担が増えて大変だ、なのに給付してくれないのはおかしい」的なもの。でも指摘の通り、そもそも論としてリスクが高い状況に対して貸与を行うってのが、いかに大変な物かを想像したことがあるのだろうか。確かに貸与を受けて返済義務を負っている人は大変だ。でも貸す側のリスクには目をつむるの?

かつてのサラ金叩きと似たような構造の香りを覚える。


この辺りの話はお金の大局的な概念、経済観念を把握理解していれば、容易に分かる話であるはずなんだけどね。制度としてそのような仕組みの上で成立運営しているのだから、その制度と違える方向性の問題を持ち出して「おかしい」というのなら、最初から「おかしい」ものではない制度を使う、つまり給与型の制度を用いれば良い。

「貸しているのに奨学金なんて名前をつけるな、ならば貸与ではなく贈与しろ」と、各種説明をした上での貸借契約であるにも関わらず、声を荒げた方も結構いる。けれど、給与型の奨学制度も多分にあります。条件はもちろん厳しいけれど、それは当然の話。「知らなかった」? それは「奨学金を受けて進学したい」との願望に対する努力が足りないまでの話。それに相応のハードルが無いと、無制限に制度が適用され、運用している側が破綻してしまう。

また、「奨学金との名前なら給与にすべき」との論説では、「貸与型は『奨学貸与金』と改名すればよいのですね」で終わってしまうのだよね。ちゃんと給与型の奨学金という選択肢が多分にある現状では。それとも「学生ローン」と名前を変えた方がいいのかな。

ちなみに「学生ローン」ってのはアメリカ合衆国における貸与型の奨学金制度。

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このページは、不破雷蔵が2015年11月11日 08:05に書いた記事です。

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