若者の流行語大賞離れ...2015ユーキャン新語・流行語大賞の中身を見て思うこと

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株式会社ユーキャン(東京都新宿区、代表取締役社長:品川 泰一)と自由国民社は、2003年から「新語・流行語大賞」を始めとした「現代用語の基礎知識」に関するパートナーシップを結んでおります。


今年もまた、2015年の間に発生した多種多様な「ことば」の中から、広く大衆に親しまれた新語・流行語を選び、発表させていただきます。


当方が防衛装備庁技術シンポジウム2015に足を運んでうだうだしている間に、世の中ではちょっとした動きがあったようだ。確か昨年にもその内容で色々と物議をかもした、ユーキャンらによる新語・流行語大賞。そのノミネート作が掲示されたようだけれど、その内容があまりにも酷いらしい。

指摘の通り年ベースで流行語決まりましたぁ的なことをする話自体がすでに時代遅れの感は否めない。これについてはそれこそ四半期単位で行い、その選択も極力数量化の上で、不明瞭な選択基準によるノミネート云々ってのを廃した方が良いだろう。何しろ年末に行うってことになると、年前半の話はほとんど記憶から吹き飛んでいるし、芸能関係者にとっては年後半に活躍しないと不利になるという、良くわからない事態が生じる。

グーグルやツイッターなどのトレンドデータを精査して、四半期毎の展開ってのも良いかもしれない。ヤフー辺りがやってくれると面白いのだけど。まぁ、多分に今件の「新語・流行語大賞」ってのは推したい商品なりサービスなり事案の商売や思惑が絡んでくるから、客観的要素が増えてくると都合が悪いんだろうけど。


まさにそれな、的な。

ただ今件の「新語・流行語大賞」は「それな」だけでは済まないようなお話的なシュールストレミングレベルの香りがしてくる。


とまあ、ノミネート自身でも頭を抱えたくなるようなものばかりで、しかもこの中から一般投票がなされるのではなく、「読者審査員のアンケートを参考に、『現代用語の基礎知識』編集部がノミネート語を選出」の上、「選考委員会によってトップテン、年間大賞語が選ばれる」。つまりノミネート部分は情報非開示の精査の上で、独断と偏見で選ばれたと認識されても仕方のない話となる次第。

今件流行語大賞も 「マスコミが与党のアラを懸命に伝える」「露出回数が増える」「それを利用して『流行った』とノミネートする」の「演出」パターンがますます露骨になってきた感じがする。例えば2014年のノミネート一覧を見ると分かるのだけど【2014年ユーキャン新語・流行語大賞の候補語50語】、朝日新聞の吉田問題関連とか捏造云々ってのが入ってないのだよね。

ちょっと前に話題に登った、例のブラック企業周りの投票でも感じたのだけど、この類の投票って、ノミネートの時点で第三者の公正な要素となりうる意図が盛り込まれ、それが開示明示され、保証されていない限り、多分に主催側の「意図」が反映された「一般市民の声」が形成されてしまう可能性があるのだよね。良い例が、時折放映される「懐かしのアニメ番組ベストテン」などといった番組で、特定局の作品しかランクインされていないようなもの。


ノミネートの時点では選考委員会の意図は介入していないはずだけど、多分にそちらの方を向いたチョイスっぽい感じは否めない。あるいはユーキャン自身がそうなのか。指摘の通り「流行らせたかったけど流行りませんでした大賞」とか「流行(させたい)語大賞」「若者の流行語大賞離れ」、いや「一般の人達の流行語大賞離れ」などといった言い回しが頭をよぎる。

そもそも論として、政治や宗教周りの話を「流行」として良いのか否かってのがあるよね。この辺り、まだサラリーマン川柳はかろうじて一線を越えていない感はある。今件「流行語大賞」はノミネートの一覧の時点で、踏み越えたどころか、なんだか読むだけで悪寒を覚える、そんな気持ち悪さがある。

そのことに当事者達が気が付いていないのなら、状況は末期的だな、ホント。

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現代用語の基礎知識選と書いてあるとおり、
編集部の影響下にある読者が候補を挙げ、編集部が選別、
編集部が任命した委員がその中から大賞を選ぶ内輪ネタの賞。
編集部内で流行ったネタが候補となってるって話ですな
内輪ネタを面白がれるのは内輪だけってね

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年11月11日 07:36に書いた記事です。

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