麻生大臣みたいな財務大臣が登場するゴルゴ13を読んでみた

で、先の記事のブルームバーグでの裏話的な記事でも触れられていた監修者が、バリバリの財務健全化最優先で最強でそれ以外は全部だめ的な方向性を持つ人だったので、どうかなあ......という懸念があったのだけど。その懸念が体現化されていたので、少々ゲンナリ。作品中で超一流のFMと描写されている人物があの認識だっていのうはスペシャルなギャップがあり、思いっきり引いた感は否めない。

「プライマリーバランスが健全でないと全部悪」的な認識。いや、その論調振り回したIMFがギリシャに強要させたら、プライマリーバランスは黒に転じたけれど、国としての経済が再建不能な状態レベルにまで衰退してしまったって前例が現在進行形であるのだけどなあ。それに国債周りの話にしても、米国やEUはどうなっちゃうのっていうツッコミもしたくなるが、キリがないので止めておく。

お財布勘定の観点ではプライマリーバランスの改善、財務改善は至上課題ではあるのだけど、その上のレベルとなる国家運営、経済的な成長の観点では、それは二の次、三の次なんだよね。優先順位は高いけれど、最高では無い。ダイエットクラブの運営者にしてみれば、会員の体重を落とすのが最優先事項に違いないけれど、それぞれの当事者にしてみれば健康的な身体を創り上げるのが最優先事項で、ダイエットはその一つの手法でしかない。体重を落としたけれど身体に大きな後遺症を残す病を生じてしまったり、寝たきりになってしまったのでは、本末転倒でしかないのだよな。

そんなわけで、後篇においてどのような締め方をするのかが、非常に気になる所。