日本語訳された中国メディアの報道を読むときの注意事項

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当方はこの記事自身には気が付かなかったのだけれど、指摘されて確認すると、ああなるほどまたあのパターンか納得させられた話。簡単に説明すると、BBCの記事を中国メディア・環球網が紹介してそれをサーチナが日本語訳にし、それがヤフーに転送されて掲載。そしてBBCの元記事の関係者が「BBCの記事に関して中国メディアによる内容が違う」とするもの。これ、いつもの話。

以前当方も【「引用元を明記したからこれは事実」とフェイクネタをかませて誘導する報道の話】をはじめ複数の記事で解説したけれど、中国メディア...に限らないけど、外電をつまみ食いして別の意味にして伝えるという記事は良くある。外電の権威付けで確からしさを上乗せさせているけれど、中身はかなり曖昧だったり、まったく的外れだったり、悪意的な改ざんがされていたり。中でも日本語に翻訳される中国メディアの記事は、その類の(半ば意図的、反日的な)誤訳・誤解釈が多いので困りもの。確率論的には「たまたま偶然」「どこにもでもあることが起きているだけ」の領域を超えた、偶然では有り得ない比率・数なので、意図的なのだろう。まるで朝日新聞の社説みたいな感じ......とすれば分かりやすいかな。

しかもこの類の記事は、大よそ一次ソースをぼかしているので、精査をする場合にはその一次ソースを探すところから始まるため、非常に手間がかかるのが始末に負えない所。一番簡単なのは、常習犯的な媒体は、内容そのものを無視する事なんだけどね。日本の場合は、このように日本語化されると、悪質系まとめサイトやらが煽り立てる。困ったものだ。

うまく出鱈目ぶりを検証して、それを指摘しても、それに費やしたリソースの対価が得られることはまず無い。権威付けに利用、今件のような場合は悪用と表現しても良いだろう、されたBBCやヤフーも気持ちの良いものではあるまい。何らかの形で対抗手段が必要なんだろうなあ、と思うのは当方だけだろうか。

まぁ、日本語訳される中国メディアの報道の場合は、「一次ソースがぼかして直接すぐに当たれない場合」「ネット上の反応が記事の一定量以上を占めている」時は、伝える側の意志が多分に混じった機関紙的内容なことが多々あるので、事実性は放り投げてラノベ感覚で読むのが一番かな、と。

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このページは、不破雷蔵が2015年8月27日 07:53に書いた記事です。

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