デモ報道では主催者・警察発表を併記し、タイトルには主催者発表は用いるべきでは無いとする意見に賛成

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先日の国会前のデモに関して、戦場ジャーナリストな方が記事タイトルで堂々と「10万人」の数字を用いてしまい、その経歴に対して永遠に泥を塗ってしまった話から派生する形で。

この類のデモでは記事本文に主催者側発表のみの数字しか載せないってのもざらにあるし、警察発表を併記しても、多くの人が目に留め印象として残す記事のタイトルには主催者発表側の数字を盛り込む場合が多い。概してその数字の方が大きいし、大きな数字の方が目に留まりやすいから。そして【実数値算出係数は0.07。その算出方法とは......】でも触れているけれど、数字は大きな方が色々と都合が良く、結局そちらを使われてしまうことになる。

試しに新聞やテレビニュース報道でこの類の集会やデモが語られた際に、記事タイトルや見出しで数字が使われたら、主催者発表と警察発表のどちらを用いているか、チェックしてみると良い。少なくともタイトルで併記や警察発表の数字が使われているってのは、ほとんど無いはずだ。何しろデカい方が報道側にもありがたいし、主催者発表の数字だからと大義名分を振りかざすこともできる。

ただ先の話のように、盛り盛りが酷いレベルになると、それを伝える報道そのものにまで信頼性が損なわれる結果となる。「見りゃ一発で数字が違うってのに、精査すらしなかったの? 鵜呑みにしたの?」的な。

併記が一番無難ではあるけれど、タイトルの長さ制限が問題ならば、警察発表を採用するのが一番だと思うのだけどね。


加えて。こんな感じで比較をするのも良いかな、というのが個人的感想。概算で良いのでどれほどの違いがあるか、ちょっとした計算をして加えておくと、色々と深い情報を読者に与えることになる。昨今では写真や動画も添付できる状況での情報公知の機会が増えているので、どちらがより正確かは読者が容易に判断できるだろうし......。

まぁ、2倍程度は仕方がないかもしれないけれど、ケタ違いだったり、論理的にその場所には入らないだろうって数を持ち出したりとか、平気でするからねえ。それに概して、集会なりデモってのは、訓練がされていない、不特定多数の集団であり、統制のとれた行動ってのはまず無理な話。

情報がその場しのぎで印象だけを残せれば良いって時代はすでに過ぎている。反復され後程検証され、おかしいものに関してはツッコミが不特定多数から入る。そのツッコミは単なる個人ベースの素人による印象論的なものもあれば、専門家や専門知識を用いた厳密で確からしさの高いものもある。これまでのような、どんぶり勘定でざっと流してあとは無かったことにすればいいって時代は、すでに過去のものとなっているのだよね。

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このページは、不破雷蔵が2015年7月18日 08:18に書いた記事です。

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