若年層とお金を落とす層との微妙な違い、との説

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例のフリーミアムの話が好例だけど、幼い時からデジタルコンテンツに囲まれて育った昨今の若年層は、無料サービスの利用に慣れていて、むしろ有料であることを罪悪とすら覚える傾向があるってのは良く聞く話。それはデジタルに限った話では無く、コンテンツ周り全般にいえること。ウェブ上にあるコンテンツは全部無料で誰もが自分のものと主張できる、なんて考えも深層心理部分にあるのかもしれない。例のパクリツイートやら盗作やらの事例で、多分に罪の意識が無いどころか正当性を主張するケースが少なからず見受けられるのも、それが要因と考えれば納得できる。

学生時代にネットの窓口として使っているスマホの利用は、ほとんど無料アプリやウェブサービス。成人になってからもその傾向が続くってのは当然の話。業界の先を見越したり、市場そのものの規模の維持拡大を狙うため、若年層を取り込む発想はどの業界でも推し進めるべきではあるんだけど、コンテンツ系ではもう少し深く考えてみるべきでは、との提言。なるほど、これは考察の価値がある。


要は一般論として、お金のやり取りとしての市場においてお客様的な立ち位置となり得る層は、デジタルをはじめとしたコンテンツに限れば今の若年層ではなく、30代から40代、デジタルコンテンツが盛り上がりを見せ始めた時期から何らかの形で触れていた世代、ギーク的存在なのでは、ということ。映像ソフトの市場でも、購入層全体の金額に対して、人数では数%しかいないコア層が多分に支えているって実情を考えると、あながち的外れでも無い気がする。またこの層は、購入して手に入れる様式が身についてしまっている、そして恐らくはそうしないと業界そのもの、ジャンル自身が衰亡してしまう事を無意識のうちに知っている。

もちろん先日の「アラブの課金王」みたいな人もいるし、特定のジャンルならば10代・20代でも喜んで対価を支払う......はずなんだけど、それを裏付けるようなデータって、そういやあまり見かけられない。スマートフォンで時間を思いっきり費やす、通信料が跳ね上がる話は見聞きしても、コンテンツ周りの話まではあまり聞かないのが実態。

世代別のコンテンツへの消費性向とか、調べてみると面白いかもしれないな。中堅層は支払うことが前提の世の中で育ってきたので、購入することもやぶさかでは無い。若年層は無料で一杯の世の中に浸かっているので、コンテンツを買う概念が薄い。そして高齢層は価値を見いだせないので触れない、と......。

ただ、高齢層はともかく若年層に対し、「金払ってくれないから軽視するよ」ってのも問題。種はまかなきゃ生えてこない。市場の維持のためにはどうすべきか。啓蒙か、あるいは新たな、状況に合わせたビジネスモデルの構築か。クラウドファンディングってのも一つの切り口ではあるんだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2015年7月 1日 06:54に書いた記事です。

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