プエルトリコのデフォルトとギリシャのタイムリミットと

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米自治領プエルトリコは29日、「700億ドル(約8兆6000億円)に上る負債を返済できない」として、事実上のデフォルト(債務不履行)宣言をした。


この結果、高金利の金融商品「プエルトリコ債」が償還されなくなる恐れがあり、米国の投資信託などが多く保有していることから、国際金融市場に深刻な影響を与える懸念がある。


プエルトリコの債務問題は随分と前から指摘されており、今では配信元のデータ展開が無くなったので記事展開も終了した、CPD推移の記事でも何度となく話題に登っていた。それだけに今件は色々と考えさせられるものがあるのだけど......よりによってこのタイミングとはねえ。

しかもプエルトリコは米国の自治体では無く自治領のため、米国の破産法が適用できないという問題がある。中途半端な立場は上手く歯車が回っている時には美味しい所取りも出来るけれど、一度ずれが生じるとエライことになるという好例。


一方で返済期限が迫るものの支払う金は無いと明言したギリシャ。デフォルト(債務不履行)になるのではとの話がある一方で、デフォルトは「もう払えません」だけど今件は「払いたいけど今は払えない、でも払うよ、遅れるだけだよ」だからデフォルトでは無いとの、少々混乱してしまいそうな見解が出てきた。どうなってることやら......。

で、そのギリシャに関しては色々な話が出ているけれど、状況を判断する材料として「ギリシア問題は通貨統合のワナ」を挙げておく。これも内容について精査する必要はあるけれど、ざっと読みした限りではなるほど感が強い。通貨統合ってのは聞こえはいいけれど、国そのものの一体化では無く経済のみの共通化、しかも中途半端な状態での実施となると、国単位での不平等感がさらに大きくなるという話。どこぞで東南アジアでの通貨統合を声高に語る話もあったけど、この類のリスクもあることは......もちろん検証済みだよね。

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このページは、不破雷蔵が2015年7月 1日 06:33に書いた記事です。

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