炎上の昨今の手法を確認し、情報の真偽の精査とかかるコストとの天秤を思い返す

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先日奇妙なガセネタ系の話が出回り、その一次ソースとなるサイトがそれっぽい題名を挙げているのだけど、信ぴょう性は何も無く、原典も記載されていない場所で、要はネタ創生場所だったというオチだった件を思いおこさせる話。同一人物、あるいはグループによるものなのかまでは精査が必要ではあるけれど、似たパターンが繰り返されていると、情報の伝達スピードが速すぎる(一次ソースとなる場所は閑散とした場所で、そこから複数ルートで広まるまでに数時間ってのもある)不自然さを見ると、この類の「多方面で話題に登っている」演出をしでかす筋合いは多分にあるのだろうな、というのは誰もが実感しているはず。

まぁ、難易度的にはそう高いものでは無いし、憂さも晴らせるのかも知れないし、自分の手立てで世の中が動いていることを知れば、さらに話題に登った後に匿名で関係筋みたいな話を加えれば、自己満足度もさらにアップできる。

「驚くべき情熱」とあるけれど、一度テンプレート的な様式を創ってしまえば、あとすべて同一端末上から出来るので、特に難しい話では無い。ただ、手間がかかるだけ。

今件は「炎上」の手法ではあるけれど、同時に煽動ネタの使い方でもある。アクセスを得たい、集客したい場所に向けて、あちこちから火を放ち、炎上......ではなく延焼させるもの。特にネイバーまとめや悪質系まとめサイトで多いね。掲示板に書かれた未確認情報を元に、確定情報であるかのように仕上げてニュース化するのは、もう日常茶飯事。

それがエンタメであると確信してすべての人が読んでいれば、あるいは問題は無いのだろう。たとえばバラエティ番組の中における創作劇のような(無論そこで事実における誹謗中傷をしていたり、事実のような見せ方をしていれば話は別)。だがネット上の話は多分に語り手が事実であるかのように語っているし、それを事実として受け止めてしまう人も多分にいる。それがトリガーで色々と面倒な、ややこしい、他の無垢の人が悪影響を受けることもある。

それに気が付いたり、直接被害を受けそうな人は、当然指摘をするわけだけど......


なんてことも多い。政府や公的機関の情報を信用せず、信用の担保が何もないネタを信用するってのはどうしたもんだろうか、とよく思うのは当方だけだろうか。


炎上ネタやガセネタの方が広まりやすいのは、人が得てしてネガティブな情報に聞き耳を立てやすいこと、ガセネタや炎上ネタを否定するのにはガセネタと同等以上のエネルギーを必要とするし、コストパフォーマンスも段違いであること、さらにガセネタの多分は仕事やそれに近いルーチンでやっているので、量産化がされやすいってのがある。

ガセネタを打ち消すための行動姿勢は半ば以上ボランティア的な動きによるものになるけれど、善意と奉仕に頼ってばかりでは、全体の仕組み自身が崩壊してしまいかねない。それはまさに医療や福祉の業界の現状のようなもの。しっかりとした対価が無ければ、人は生きていけないからね。

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この記事について

このページは、不破雷蔵が2015年6月21日 07:05に書いた記事です。

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