価値観のジェネレーションギャップがひずみを拡大する

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時代も変わり周辺環境も変わり、経験や背負っているものも変われば、考え方も変わってくる。当然どのような状況でも価値観の世代間格差、ジェネレーションギャップってのは存在する。具体的物品に関しては以前何度か海外の動画の話や、テレビや電話にまつわる小話で触れた通り。

一方今件にて指摘されている内容は、それが本当に該当者から語られたものなのか調べるすべはないのだけれど、他で見聞きしたり各種データから思い返してみるに、同じような発想の持ち主は少なからずいるような気がする。先日本家サイトで挙げた【60年あまりの大学授業料の推移をグラフ化してみる(2015年)(最新)】で挙げた、大学授業料を自分のバイト代でまかなった話ってのも良い事例。

まぁ、人ってのは概して自分自身の経験を教科書代わりに生きていくものではあるし、だからこそそれを上書きするような行動は滅多に自分から行わないし、これまでの価値観を否定することになりかねないから、現状の認識を(無意識に)否定するって行動すらしているのかもしれない。本来はそのような行動性向でもギャップが生じにくいように、人の寿命はそれ相応であり、世の中の流れも緩やかではあったんだけど、昨今では寿命も延びて世の中もスピーディーなものになったので、当然世代間の認識、常識とされるものの格差は大きなものとなっていく。

今件の場合は、多分に現状の原因が先の世代にあるものだから、若者達が怒り心頭に達するのも十分理解できる。例えるなら上司のミスで部下が後始末のために残業させられて、さらに従来の自分の仕事も遅延してしまい、それを見た上司が「何眠たそうな顔してるん? ノルマもこなしてないじゃないか。ゲームでもしてたんか?」とツッコミを入れるような状況。

あと気になるのは「そんなのテレビじゃわかんなかった」との部分。これは該当者に限った話なのかもしれないけど、高齢者のテレビへの傾注は多様なデータで裏付けされている通りで、学習・現状の把握機会がテレビ(や新聞)にほぼ限定されており、そのテレビでは説明が不十分......どころか反発を食らうような指摘はなかなかできないだろうから、結局この類の話はほとんど行われない。世代間格差は情報格差にもなる。


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このページは、不破雷蔵が2015年6月21日 06:38に書いた記事です。

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