高齢者の熱中症のリスクは「エアコンあるけど使わない」が多分にあった、その調査結果を確認

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以前【熱中症の高齢者の半数、「エアコンあるけど使わない」状況】でも触れた、高齢者の熱中症リスクの大きな要因として、エアコンが無い......では無く、エアコンはあるのだけど節電だの電気代がもったいないだのとした理由で使っていないからでは、との話。震災以降は世の中全体が節電ムード一色になったのと、電気代の負担がより大きくなったので、エネルギー施策の問題が間接的に高齢者の健康リスクに影響を及ぼしているとの見方が出来る。

これについて熱中症関連やエネルギー周りの記事を書く際に触れるたびに、思い過ごしだ、極論に過ぎない、証拠はないとの「ご意見」を多分に受けていた。けれど今回、ちょっとしたきっかけを元にもう一度調べ直してみたところ、公的ベースでの調査結果を見つけることができた。「熱中症の実態調査」ってのがそれ。


I、II、IIIってのは熱中症の症状の重度。もちろん数字が大きい方が重い。使用中だったのに熱中症として運ばれてきた人たちは多くが軽症で済んでいるけれど、あるのに停止中だった人の場合は重症の割合が高い。絶対数的には設置無しの方が多いのだけどね。

そして年齢別ではあるけど停止中って人数が、高齢者では非常に多い。なぜ停止中だったのかまでは尋ねていないけれど、可能性としては「面倒くさい」「もったいない」の2つ位しかあがらない。そして自分自身が熱中症で搬送されるほどでも「面倒くさい」とする状況は想定しにくい。

ようやく公的データとして「高齢者はエアコンがあってもつけずに熱中症リスクが高まる」が見つかった次第。他に医療関係者のレポートとして、これを引き合いに出して、高齢者は節約志向や電気代の関係から、エアコンを持っていてもつけずに熱中症にかかるとの報告をまとめているのがいくつかある。こちらは具体的な数字では無く、医療関係者の実体験からのもので、引用して裏付け資料として用いるまでには至らないので、今回は留保しておくけれどね。

この日本救急医学会の関連資料、後で読み直すのはもちろんだけど、あるいは他にも世間一般に指摘されている「救急車をタクシー代わりに使う事案」「生活保護者など一部の人における薬や医療費の制度の悪用事案」的なものも調査されているのでは? という感はある。こちらも時間があれば色々と掘り起こしてみたいところ。

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このページは、不破雷蔵が2015年6月17日 07:13に書いた記事です。

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