レゴのブロックは「戦争を子供のおもちゃにしない」との考えから緑色が少ないって話はガセ

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大量のブロックを整理する基本は、色で分類することだ。しかし、セットに必ず入っているが、圧倒的に数が少ない色があるのをご存知だろうか。緑だ。レゴ哲学のひとつに「戦争を子どものおもちゃにしない」というのがあり、緑が多くなると子供が戦車や戦闘機を作ってしまうという理由から、緑の数を少なくしているのだという。

日本でも多くの人に愛されている、ステキブロック、LEGO(レゴ)。ミニフィグ(人形のフィギュア)のバリエーションの豊富さだけでも、今の日本で流行っているアクションフィギュア的な感はある。で、そのブロックに緑色が少ないのは、それを使って戦車や戦闘機などを作ってほしくないというレゴ側の崇高な想いがあるからだ......というもの。まぁ、ネタとしてはよく見聞きする話ではあるし、朝日新聞のドメイン下の記事で語られるものだから、当然大きな話題に登る。

で、当初は緑やらレゴやら軍事やらで色々と騒がしいなあぐらいにしか思っていなかったのだけど、ヤフーニュースにも一連の記事が載ったことで、ツッコミも兼ねてチェック。

「戦争をテーマにした(オリジナル)製品の生産はしていない」ものの、「緑のブロックは、特に少なく製造しているというわけではない。むしろライセンス契約している『スター・ウォーズ』シリーズなど、ものによっては多く入っている場合もある」とのことだった。

というわけで、レゴ側の方針としては、戦争周りを直接テーマにしたものは創っていないけれど、緑のブロックが少ないってわけではないとの話。まぁ、現在の兵器を見れば、そう考えているのならむしろ灰色を少なくすべきじゃん? みたいな根本的なおかしさに気が付くわけで。戦争=緑というイメージなあたりで、もう考えが古い的な。

ちなみに同記事のコメントとして挙げたのはこんな感じ。

先行オーサー様の指摘の通り、今件は.dotの記事が発端となっています。「"レゴの都市伝説"的に広まった今回の話題」と上手くまとめていますが、騒動の火付けを大手著名メディアが成した事でその内容に信ぴょう性が付加され、広く拡散してしまったことに違いはありません。


なおレゴで「戦争をおもちゃにしない」との話がありますが、火器を用いない時代の戦争をテーマとしたもの(騎士や戦士など)、また現在のものでも警察関連のセットは多数出ています。これらのセットは人気が高い事でも知られています。

またレゴそのものに近代兵器が無いことから、ほぼ同一規格で、他社からは多数その類の商品が発売されています。例えばポーランドのcobi社では第二次大戦の戦車や歩兵など、アメリカのBattlebrickcustoms社では兵士のミニフィグやその装備品を多数発売しています。これらの一部は日本でも輸入品として取得可能です。


レゴの「戦争」ってのは要するに火器を用いたものなんだろうな。南北戦争とか......って思って調べ直したら、ナポレオン時代のは平気であるし、西部劇時代ぐらいまでは結構数も揃ってる。映画の「ローン・レンジャー」絡みのもあるな。


要は近代戦......うーん、第一次大戦ぐらいが仕切り?......ぐらいをレゴ側では「戦争」と見なしているのかもしれない。

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このページは、不破雷蔵が2015年6月12日 06:36に書いた記事です。

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