ウェブ漫画のビジネスモデル「無料公開→単行本で販売」「有料ダウンロード」に関する感想あれこれ

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ぶっちゃけた話、利用者が増えれば確率論的に不届きな考えを持つ人は必ず出てくるのだから、それが多数意見で無く、また正論で無い限り、「そういう意見もあるのね」程度で聞き流すのが一番......ではあるのだけど。やはり直接自分が手掛けたものに対し、直接このような意見があると、心にノミを打ちつけられたようで痛い話には違いない。悪質まとめサイトやらパクツイの動向を見るに、語る側は自分の語りが正論だと確信しているのか、それとも当事者に直接語っているような感覚は無い感はあるのだけど。

人のリソースには限界があるので、確かにすべての人に良心を求めるのは効率的に問題があるとは思う。


結局のところ、ウェブ上で無料でチェックできるコンテンツが増えた(スマホ等を持つ小中高校生が利用するウェブサービスやアプリはほぼ無料のもののみという統計結果も出ている)こともあり、そこから学習する形で、無料で視聴できるものはすべて自分のものという感覚が浸透しているような気がする。雑誌は対価を支払って自分のものにして、その上で中身を読む。ウェブ漫画は無料で読めるものが多いけれど、それも自分で中身を読めているのだから、自分のもの。そして無料で提供できるんだから、コストなどかかっているはずがない、みたいな。

先日本家サイトなどで掲載した「小中高校生の間に広がっているのは読書離れ、本離れではなく、雑誌離れ」という話にもある通り、今後連載型の漫画のプラットフォームとして紙媒体の雑誌の立ち位置は、ますます辛いものになる。それに合わせてウェブコンテンツ上の展開がさらに広がる、あるいは余儀なくされていく。

その時に「ウェブ上のは全部無料、創ってる人も片手間で、趣味趣向でやってるんだから当然の話、売ってるものも違法でダウンロードしたって当然の権利」的な風潮が広まってしまうと、結局誰も得をしないことになる。

ウェブ上のコンテンツだって空から降って湧いてくるわけでは無い。遊びのコンテンツでも、それを創った人は仕事として、懸命になって作っている。その辺りをしっかりと啓蒙しないと、世の中の理を、常識を知らないダメな大人になってしまう......ってもうそういう人が多分にいるという話は禁則事項。

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このページは、不破雷蔵が2015年4月21日 07:42に書いた記事です。

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