「そりゃもう入れ食い状態さ」!? スマホで情報を取得することのメリット、デメリット

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先日の【パソコン・キーボードが(容易に)使えない世代の増加、実証話】から続く、スマートフォンによる利用性向のあれこれに関して、思いついたこと、思い返すとああ確かにと感じたこと、前々からもやもやとしていたのが流れの中で体現化したことなどのうちの一つ。

かつての従来型携帯電話全盛期同様、スマートフォンが便利なツールであることに違いはない。機動力は高いしネットへのアクセスはばりばり出来るし、情報取得もさっくさく。ただ、これは先の記事でも触れたけど、表示の面は現行のシステムではいかんともしがたい。小さいことが存在意義の一つである以上、大きくないと不可能な画像の併記や入力までこなすってのはかなり難儀してしまう。

受け手側としてだけならスマホで十分なことが多い。発信側となると、ちょっと、かなり大変になる。だからサービスを受給する立場のみでOKなら、スマホだけで全然ノープロブレムじゃん、ってことになる。ニュース記事を読む場合は特に。この部分で満足している人が、あるいは無意識のうちに「スマホで十分なのに、まだパソコンで消耗しているの?」という感想を抱くのかもしれない。


また、情報の受け手だけでOKにしても、その情報すら洗練......ならばいいんだけど、端折られる、省略される、さらには意図が改ざんされ、誤認させられやすい状態で流されることがある。上記も一例で、好意的解釈をすればスマートフォンの端的な表示部分のみで解釈してしまい、斜め上な反応をして周囲から突っ込まれるという形。例えるなら、電車のつり革広告部分だけを読んで、その雑誌自身の感想を抱くようなもの。公知されている情報には違いないのだけれど。

確かにスマートフォンによる「ざっと読み」は時間短縮、狭面積の中で読む分には有益なのだけれど、その分誤読するリスクは高いし、煽動的な誘導に惑わされやすいし、それに関する精査もしにくい。戦車のスリット窓(横長の細長い四角形の窓)みたいな所から見ながら、自動車で走ってるような感じにすら覚える。

「スマホだと情報精査が難しくなる、受け手一報になる」ってのは、以前例えたかもしれないけれど、机の大きさをイメージすれば良い。読むだけで十分な場合、本一冊分の広さの机で済むけれど、それでは他の本や資料は広げられない。つまり、該当する本だけしか読むことが出来ない......ということ。「手に持って読めばいい」とかいうのはナシね。

便利だけど、簡単だけど、それと引き換えに失ってしまうものもある。双方を天秤にかけて、良いものを逐次選択すればいいのだけど、人は一度慣れてしまうとそれ以外のものには目もくれなくなる。

具体的統計を取っているわけではないので、あくまでも個人的な感想の領域内なんだけど、ツイッターで寄せられる反応のうち、明らかに誤読、斜め上的なリアクションをしているものは、その多くがスマートフォン系のアプリからのツイートだったり、元記事として提示しているリンクがスマートニュースなどのスマホ向けの情報集約サービスな感がある。いや、確かにそれらを使う人の絶対数が大きいってのはあるけれど、それ以外の環境からのものと比較しても、ね。

悪質なまとめサイトとか、先の朝日新聞の信州大の学長訓示の事例のように、「釣り」的なものが増えてきたってのも、一因として釣りやすい環境で利用している人が増えている、入れ食い状態だという認識があるからなのかもしれないなあ。

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このページは、不破雷蔵が2015年4月 9日 08:05に書いた記事です。

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