高齢者の再雇用・雇用延長には「特別の」配慮が必要、とな

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わが国は、急速に高齢社会に移行しつつあり、労働人口に占める高年齢労働者の割合も急速に増加してきています。雇用労働者全体のうち50歳以上の高年齢労働者の占める割合は約3割となっています。


このような中で、高年齢労働者は、災害発生率が若年労働者に比べて高くなっており、年齢階層別の年千人率をみると、50歳代では30歳代のl.5倍となり、60歳以上ではさらに高くなっています。この結果、50歳以上の高年齢労働者が休業4日以上の死傷災害全体に占める割合は、4割強となっています。また、高年齢労働者は、若年労働者に比べて被災した場合にその程度が重くなるという傾向があります。

高齢社会においては、高年齢労働者がその活力を失わずにその能力を十分に発揮することが必要であり、そのような職場を作っていくことが、本人のためにはもちろんのこと、企業や社会全体の活力を維持するために非常に大切なこととなっています。


先日の【空かない駐車場、金属疲労を起こす企業や業界】や先行する団塊の世代の話、あとは本日後程本家サイトで掲載予定の交通事故周りの話ともつながりのある件。さまざまな理由で労働市場内の高齢者の数・比率が上昇し、それらの人たちが引き起こす事故が件数的に増加しているという話。高齢者の起こす事故率はそう変化が無いので、人数が増えているから件数が増加しているってのもあるし、これまでは現場で作業する≒リスクが上がる的な立ち位置で就労する高齢者が少なかったってのもあるのだろう。数は増え、高リスクの状況で働く場合が増えてくれば、高齢者の労働災害が増えるのも当然の話。


高齢者には豊富な経験と知識・知恵、技術が発揮されるべきってのは間違いない。これらは社会にとってお宝。かけがえのない財産。一方で、劣化している部分によるリスクが体現しやすい場面で働いてもらうのは極力ひかえるようにしないと、そのお宝も痛んでしまう。思いっきりラフな例えになるけれど、工事現場で長年働いたプロ技を持つ土木作業員が、その経験を活かして若手に指導をしたりコツを教え込む現場監督的な立場に就くのはありがたいけれど、一緒になって材料の持ち運びをするなどの就労をすると、衰えている肉体に対する負荷が大きなものとなり、トラブルのもととなるってこと。プロ野球なら監督業についている往年の選手たちに、試合に出てくれといわれるようなものだ。

適材適所が求められるのだけれど、これが案外難しい。該当者自身(高齢者の交通事故の事例にもある通り)若年層と同じような姿勢を見せることも多く、配慮をすると逆切れされることもある。シルバーシート周りの事案でよく見聞きされるような話。「雇用者側にとってのリスクは高い」ってのも納得がいく。大よそ、本来ならば中堅層が手掛けるべきところを、高齢者の(再)雇用でまかっているようなものだから。

だからこそ「中堅層を育てなかった(現状は)のは痛い」。で、なぜ育てなかったのか......というと、先行記事の【団塊世代と年功序列制から成果主義へのシフトと、後続養成の怠りと】の仮設・考察につながるわけで。色々と連動性のある問題かもしれないんだよな、これって。

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このページは、不破雷蔵が2015年2月25日 07:10に書いた記事です。

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