中東事案と「国」の表現と、もっと分かりやすい例え方と

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報道各社が今なお「ISIL」「ISIS」や「ダーイッシュ」ではなく「国」の名称を用いている件で、なぜそこまで固執するのか、色々な可能性や妄想が取りざたされている。「変えるの面倒くさい」「一度広めちゃったし」「政府などが止めろって言ったから反発しなきゃ」「ISILとかだとスポンサーがごにょごにょ」「対象がイメージしやすい方が分かりやすいでしょ」とか。指摘の通り錯誤状態で理解している人が多いから、このまま使っちゃえという心境もあるんだろう。

ただ何度も説明しているけれど、分かりやすいと正しいは別物。そのトリックに各報道は見事にはまっている気がする。分かりやすいからとばかりに、間違っている、誤解させることを堂々と公知してしまっている。


まさに指摘の通りで、今件の名称問題でもっとも辛い思いをしているのは、その名称で連想される多数の、ある宗教を抱いている人たち。その心境は無宗教的なところが多い日本人には理解しがたいかもしれないけれど、このような例えなら理解はできるはず。あるいは他にも、特定大学出身者が何かをやらかしたらその出身者皆が叩かれるとか。直接の関係は無きにひとしい。


報道などでも名称に絡んで連想される方々への嫌がらせが起きているという話が伝えられるようになったけれど、よく読むと分かるように、報道自身がその状況、環境を構築するのに大きく貢献しているにもかかわらず、あくまでも「社会が悪い」的な話で通して、自らの責が無いような論調なんだよね。これでは名称問題も結局のところ、少しでも興味関心を引いてもらうためのネタ作り、炎上のための火付けを自ら行うマッチポンプツールとして考えていると理解されても仕方がない。


個人的には「中東山賊」あたりの名称が分かりやすくて良い気がする。「アラブ山賊」とすると、やはりアラブ系の方々に......という気もするので(中東なら純粋に地域的な名称だから)。報道関連での問題解消には、やはりスポンサーに動いてもらうしかないのかなあ、というか指摘している通り、CMを流している番組でそのような名称が使われ続けたら、ツッコミが入っても仕方がないと思うのだけどね。

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このページは、不破雷蔵が2015年2月 6日 07:39に書いた記事です。

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