マクドナルドと禁煙と業績悪化と......"マクドナルドと禁煙施策と「顧客が本当に求めていたもの」"後日談

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喫煙周りの話はいくぶん宗教的なところがあり、吸う・吸わないどちらのサイドからも厳しいツッコミがある。先日の【マクドナルドと禁煙施策と「顧客が本当に求めていたもの」】にしても経営施策的な観点と、外食産業の実情からの話ではあったんだけど、案の定石つぶての投げ合いが繰り広げられ、その双方が当方に多分に直撃するという、やれやれな状態。

まぁ、それはともかくとして。嫌煙側における喫煙者への、喫煙者における嫌煙側の「やさしみ」、というかいたわり的な意見が多かったのも今件の記事の反応。いつものたばこ関連の記事とは少々事情が違うようだ。


個人的な感想・意見はともかく「こういう話があった」の類はすべて裏付けの検証をするわけにもいかず、「そのような話も見聞きした」というレベルの確証度でしかないのだけど、完全禁煙は致命的な一撃というわけでは無く、元々その他の要素が積み重なっていて、禁煙化がその積み重ねを決壊させるトリガーとなった感がある。

また、上の指摘の中の「団体で来店しようとする際、一人でも喫煙者が居ると、その団体自身が店離れをしてしまう」というのは、はっとするところがあった。こういう視点は非常にありがたいし、自身でも身に着けていきたいと切に思うところがある。

大本の記事でも指摘されているけど「ファミリー層確保のためにかじ取りをするのなら、単に禁煙化するだけでなく、その他の施策を早急に打ち出す必要性があった」という指摘もうなづける。中途半端、迷走、そのあたりの指摘が良くわかる。ハッピーセットでの絵本の展開開始、「妖怪ウォッチ」の取り組みなど、それなりにアクションは起こしているのだけど、全体的な部分が、ね。小手先って感じでしかないのよね。

恐らくは比較的堅調に見えるファミレスに習え、という感はあるのだけど、そのファミレスも息切れしてきたとの話もある。マクドナルドはその知名度と全国展開という、他には無い強みをどのように活かせるか、真剣に考える必要があるんだろうな。

喫煙と禁煙、2タイプの店に分けるという話もあった。ただ、同一スタイルの店だから「どこにでもある」というイメージを活かせるわけで、そのメリットを自ら削るのももったいない気がする。昔の緑モスと赤モスみたいな感じ。

喫煙者は漸減しているのは事実。でも無視できない数がいるのも事実。その人たちが安らぎながら喫煙できる場所を求めているのも事実。社会的には喫煙を前面に押し出すのは難しいのも事実。何か落としどころはないものか、そしてそれはマクドナルドが考えるべきものなのか。色々な選択肢は浮かんでくるけれど、全店で展開できるものとなると......。短期的にではなく、中長期的にベターな戦略は、どこにあるのかな。

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このページは、不破雷蔵が2014年11月27日 08:14に書いた記事です。

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