迷走続くマクドナルド、いったい何があったのか

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【マック、赤字でFC離反の危機】


冒頭のリンク先の記事はリサーチ会社の話ではあるけれど裏付けが取りにくいもので確証度の点では疑問符をつけざるを得ないし、ツイートの中のマクドナルドのバイトの「独白」はコピペレベル以上のものではなく、確証度もさらに低い(裏付けのしようがないし、仮に話が事実だとすれば同様のポジションにあった人の追認的話が出てもおかしくないのにそれが無い。それにバイトをそれだけ長期間継続しているというのも疑問符)。ただ、結果として生じる、長年の経過の中で生じている味の劣化というのは、多くの人が指摘している事実ではあるし、当方も何となくそれは認識している。だから話の真偽はともかくとして、ありえそうな事案ではあるという点ではうなづがざるを得ない。

今件について、吉野家との比較も絡め、興味深い話が語られていたので、覚え書きも兼ねて。真偽性に関しては元々フェイクの類をツイートする人ではないということ、当方が知っている部分がちらほら含まれていることから、全部が全部正しいとの確証は持てないけれど、うなづける解説ではある。


常用商品の簡略化ってのは、実は食品に限らず色々な商品、例えば家電、分かりやすい例ならばゲーム機でもよく行われる。初期ロットとかなり普及した後のゲーム機の内部を見比べると、随分と部品が簡略化されているんだよね。部品の高性能化、チップ化など色々な仕組みを取り入れて、同じ機能をより安価で成せるようにしている。まあ実際のところそれで実性能が上がる場合もあるけど、長い目で見ると性能が落ちたりすることもある。耐久性とか、再生エラーの比率とかね。ただしゲームをプレイする分にはほとんど気が付かないので、あまり問題にならない。

ところが食品の場合は実際に口にする、しかも頻度が高い。味って結局時系列を超えた数量計測ができないから、「これくらいなら問題は無い」とばかりになあなあモードになりやすく、将棋崩し的な状況を創りやすい。でもそれは同時に、お客の信頼も同時に崩してしまうことになる。

そりゃ少ししか変わらない味の劣化で、具体的、確実な数量変化としてのコスト削減、製作時間の短縮が図れれば、発案実行した側はドヤ顔できる。「ほとんどお客満足度を変えずにこれだけコストを減らせました」ってね。利益の拡大は企業目的の一つであるから。そして数字化できない部分はどんどん軽視されていく。その数字化できない部分が大きなものとなり、数字化されている他の部分に影響を及ぼす頃には、取り返しがつかなくなる......というのが今のマクドナルドの状況、という分析って読めばいいのだろうな。

個人的には中期的に、それこそ今世紀に入ってからこの「爆弾」を抱えた構造が出来上がっていて、その火薬量が少しずつ増していったけど、巧みに隠れていた状態が続いていた。でも先の震災で消費者性向が大きく変わり、対応がしきれない環境が生じるようになった。そこで一気にこれまでの問題が露呈し、その穴を埋めるために「これまでの手法」をより強力にした結果、転がるスピードが加速したのではないかと考えている。【マクドナルドのメニューの件】でも伝えた、お客の便益を二の次にしたカウンターメニューの撤廃や、ゲーム感覚での60秒トライの件とかが、顕著な状況の表れと考えれば、納得もいく。

軍事周りの話で例えると、今のマクドナルドは、自国向けの戦車の価格で正規品と銘打って、モンキーモデルを提供しているような状態なのかもしれない。機動戦士ガンダムで例えれば、ガンダムを提供すると表してジムが出てくるような、そんな感じ。

上の指摘にもあるけど、食品業界では一度味の点で信頼を損なうと、味を回復した上でも信頼の回復には10年単位の時間が必要になる。仮にマクドナルドがその状態にあったとして、10年の苦行に耐えられるだろうか。いやその前に、味そのものの回復を果たせるだろうか。

あるいは他の起死回生策を見つけるのかもしれないけれども。

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このページは、不破雷蔵が2014年10月23日 07:26に書いた記事です。

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