歳を重ねただけで人の価値も上がっていくわけじゃない

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日本ではつい最近まで年功序列制が企業形態の主流であったことから、特にこの傾向が強いよね、というお話。確かに歳を重ねるに連れて時間的経験は増えるから、その経験を活かしている限りではリスク回避が上手くなる。また、蓄財や人脈の形成など、時間の経過が無いと積み増せない物もある。例えば日々の訓練で少しずつ上手になっていく芸とか、運動能力とかね。

ただそれは、単純に歳を重ねれば誰もが押し並べて手に入れられるものではない。時間の経過の中でそれぞれが成すべきことを成して努力を重ねたから得られるもの。時間の経過はその努力の積み増しをする機会が得られたに過ぎず、条件の一つでしかない。

上記の話では単純に「渋いおじさまは時間の経過の中で色々と努力をして乗り越え、その結果としてしぶいおじさまになっている」という話だけど、これはおじさまに限った話ではないと思うのだな。

どれだけチップを積み重ねることができたか、それが重要なのであり、単に無為に時間を過ごしただけでは何の意味も無い。それを勘違いして、歳を取れば誰でも尊敬されるはずなので、我を崇めよ的な方の多いこと多いこと。積み重ねた結果として今何を有しているか(現時点の技能そのものに加え、経験という得難いものも技能に含まれるのをお忘れなく)が問題なのに、ね。

もっとも経験のみに振り回されていると、周辺環境の変化に対応できなくなることがある。この辺は臨機応変さが求められるだろうな。そこまで出来てこそ、はじめて本当の「経験を活かす」ことになるのだろう。

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このページは、不破雷蔵が2014年9月19日 06:59に書いた記事です。

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