電子メールは「留守番電話」か「リアルタイムチャット」か

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電子メールは本来その名前にある通りメール、つまり郵便物と同じで、相手がいつ手にとったかまではガッツリ把握できるわけでは無く、リアクションについても送り手の想うがままのスピード感を望むのは難しい。書留とかなら話は別だけど、ポストに投函された瞬間に手に取って読まれ、すぐに返事しなきゃってわけではないからね。まさに「タイムシフト」が実装されていた意思伝達ツールだった。

ところが他サービスのリアルタイム性が高まるにつれて、電子メールでもそれに近い反応が求められるようになった。携帯電話が普及して、どのような場面でも受信できうる姿勢が整ってくると、さらにその傾向は強まる。指摘の通り、電子メールはいつのまにか即時対応が必要なものという認識が強まってしまう。

mixiの足跡問題や、LINEの既読問題も、突き詰めれば同じこと。タイムシフトがリアルタイムのものとなったため、色々な不都合が生じてしまっている。【「電子メール中毒」からの解放を目指して・完全版12ステップ解消法】などで解説した4、5年前の時点でもリアルタイム的な電子メールのやりとりに関する弊害が問題視されていたけど、携帯電話の普及やリアルタイム性の高いコミュニケーションツールの浸透で、多分電子メールに関する問題は、当時の比ではなくなっていると思う。

便利なのは便利なんだけど、その便利さがかえって首を絞めている......というと表現がキツいけど、遠ざけさせる要因にもなっているってのは、皮肉なもんだな。

ちなみに当方の場合、上の記事に従って、一日一度、良くて二、三回位しかメールをチェックしなくなった。まぁ、受信するメールのほとんどはスパムだし、必要性の高いものはソーシャルメディア経由で連絡がくることがほとんどなので、さほど問題はないのだけど。案外そういう人って多いんじゃないかな?

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このページは、不破雷蔵が2014年9月 2日 06:55に書いた記事です。

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