【更新】「トラブル生じても責任は全部お前ら」テレ朝のスクープ映像募集「みんながカメラマン」ってどうよ? という話

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今日から始まったテレビ朝日の映像投稿サイト。スクープ映像をお願いしてる立場なのに利用規約がドあつかましすぎてすごい。特に7。映像は勝手に使うがそれによって問題が起こった場合お前が金を払えと。殿様かよ。 / "みんながカメラマン|ス..." http://t.co/gxqivA93zb

— 平民金子 (@heimin) 2014, 8月 11
あなたが撮影したニュース映像を、ぜひテレビ朝日に送ってください。 動画も画像(写真)も大歓迎です。事件・事故、災害現場の様子や、ハプニングなど、あなたのスクープ映像をお待ちしています。テレビの画面は横に長いので、スマホは横向きに撮影することをお奨めします。

(投稿いただいた映像すべてが、採用されるものではありません。あらかじめご了承ください)


「一億総ジャーナリスト」じゃないけど、スマートフォンやデジカメの普及で誰もがスクープ映像を撮影しうる状況となり、YouTubeやツイッター、Facebookなどにもその類の映像がボンガボンガ掲載され、多くの人の注目を集めるようになった。今じゃ紛争当時勢力同士が互いに戦闘情景を映像に収め、互いのバッシングに使うなんてのも当たり前な時代に。

当然これまでそのような映像の取得と配信を特権的に考えていた従来メディアにとっては頭の痛い話。YouTubeやツイッターにも局名を挙げて「番組で使わせてほしい」「利用したい」とのアプローチの話もよく見聞きするようになった。ただ、それが本物かどうかを確認するすべはないし(大抵制作会社からのアプローチなので本人確認は困難)、責任問題や対価なども曖昧な点が多く、あまりうまく、都合よくはいかない場合が多い(海外はともかく日本ではいわゆる「上から目線」的なものが多いのも問題っぽいな)。

で、そんな面倒なやりとりをするぐらいなら、撮影した側から「投稿」という形で送ってもらえばいいんじゃない? ということで今件のような「投稿募集」という体裁を取るところが出てきている。でもねぇ......一昔前のような時代ならともかく(「さんまのからくりテレビ」みたいなものが成り立った時代)、今じゃ撮影者自身がネット上に投稿するのが当たり前の時代なんだから、ちょっとピントがずれてる感はある。

しかもツイート上の指摘の通り、「対価は無い(精々撮影者は云々ってことで名が披露されるぐらい?)」「採用されるか否かは分からない」「権利は全部俺らのもの、どのように編集しようが第三者に使おうが自由自在」「投稿映像で何か問題あったら、投稿者が全部責任とってね」っていうのでは、誰も怖くて手が出せない。この規約だと、投稿した映像を勝手に、意図的に悪意のある映像に改編し、それで文句が来たら投稿者自身に責任がかぶさる、なんてこともありうる。

これ多分、局お抱えの弁護士か法務担当が、極力リスクが無いように文面を考えて作った規約なんだろうけど。これなら確かにテレビ局側へのリスクは極小化されるけど、誰も投稿しない、というか怖くてできないよなあ、ホント。

※2014.08.12. 19:30 時点で規約部分が次のように書き換わっていることを確認。改訂中とのことである。

投稿規約の改訂を行っています。 しばらくお待ちください。
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このページは、不破雷蔵が2014年8月12日 06:28に書いた記事です。

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