すき家の牛丼「実売価格が291円」。これこそ経営陣が問題の根本を分かってないという証拠、なのかも

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先日掲載したすき家の牛丼値上げの記事【すき家の牛丼、税抜き価格で20円値上げ・8月27日から】を掲載した後に、こんな指摘を受け、ハッとさせられた話。

値上げは原材料価格の高騰云々ってのを一義的に挙げているけど、他にもさまざまなオペレーションの改善や店舗の整理統合(されるんだろうな、きっと)の費用調達って面が強いと思う。4月に牛丼値下げをした後にこんだけ仕入れ価格が上がった云々ってあるけど、それ以前から断続的に値は上がっていたはずだから。

で、税別270円、税込291円にしたってのは、牛丼御三家の価格を比較してみると、その理由が良くわかる。

・吉野家...300円

・すき家...291円

・松屋...380円(プレミアム)、290円(ノーマル)
 ※松屋は漸次ノーマルからプレミアムに切り替え中


要は「牛丼御三家では引き続き最安値で牛丼を提供していく」(松屋はプレミアムに切り替える予定だから380円で比較)という状況を維持するため、わざわざ税別270円・税込291円にしたのだろう。税別価格で30円上乗せして280円にすると税込では302円になるので吉野家より高くなる。税別で10円上乗せでは280円で結構区切りは良いけど、売り上げの面では物足りない。で、こんな感じにしたのだと。

でも291円ってことは、お釣りに9円が必要になる分だけ面倒なことに違いは無い。10円単位での税込価格が求められるとなると、税別価格で20円では無くて19円値上げにしておいて、税込価格で290円(小数点以下切捨て、ね)とした方が良かったのではないかな。売り上げの減退は最小限で済むし、オペレーションも大幅に楽になる。

まぁ、吉野家と横並びで税込300円・税別278円で税別価格では28円アップとした方が、もっと楽ではあるんだけど。そうなると「牛丼最安値」というアドバンテージが使えなくなるので、それはイヤーンということなんだろうな。

一度発表した後、微調整のさらなる値上げは印象が悪いので、すき家としては税別19円値上げ・税込で290円ってことにした方が、色々な意味で良いのではないかと。

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このページは、不破雷蔵が2014年8月 8日 06:33に書いた記事です。

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