松屋の業績がなかなか回復しない理由

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牛丼チェーン「松屋」などを展開する(株)松屋フーズホールディングス(TSR企業コード:291777406、東京都武蔵野市、東証1部)は11月4日、これまで未定としていた2021年3月期通期(連結)の決算見通しを、26億円の赤字になりそうだと発表した。当期純利益の赤字転落は2007年3月期以来、14年ぶり。

牛丼チェーン店の御三家となる吉野家、松屋、すき家の中では、なぜか一番回復が遅いのが松屋。商品単価とか店の構造の問題とは別の話であるようで、となれば例の販売スタイル(セルフサービス)が問題なのかという考えもあったのだけど、セルフサービスはむしろ新型コロナウイルスまわりではプラスに働かないかなということで、答えが見つからなかった...のだけど、今回の決算見通しの発表でピンときたものが。

牛丼御三家(大手牛丼チェーン店の吉野家、松屋、すき家)はいずれも新型コロナウイルス流行に伴う客数の減少で売上減を大きく減じていますが、2020年4月を底として少しずつ業績を回復しつつあるものの、松屋が一番戻りが遅いのが実情です。松屋における今年に入ってからの月次客数前年同月比は(%)


1月...+3
2月...+11
3月...-9
4月...-25
5月...-24
6月...-20
7月...-16
8月...-17
9月...-21
10月...-14

と、他の2社と比べ未だに大きく低迷中です。本日発表の決算短信補足資料に「首都圏・繁華街店舗を中心とした不振の影響が大きく」とあるように、松屋の店舗が首都圏や繁華街に多く存在し、それらの地域では在宅勤務の進行(=ビジネス街の来客数の減少)や三密忌避の影響が大きく出たのが、客数の大幅な減少継続が続いている原因と考えられます。


松屋の不振が他社と比べて大きい原因は恐らく、店舗配置が他社と比べて首都圏や繁華街に多く、それらの場所では新型コロナで大きく客数が減ってしまうから。決算短信資料にそのままずばり「首都圏・繁華街店舗を中心とした不振の影響が大きく」と書いてあった。

首都圏は就業者向けに展開している店舗が多くなるけど、リモートワークで来店期待数は大きく減る。繁華街は三密避けで客足が遠のいているので、当然来店期待数も減る。結果、松屋は吉野家やすき家と比べると客の入りが悪くなり、売上の落ち込みも大きくなる、と。これなら松屋の客数が異様なまでに少なく、戻りも遅い理由も納得ができる。

ただこの分析が正しいとすれば、松屋が本格的に戻しを見せるのは新型コロナウイルスの流行が片付いてからとなるし、下手をするとそうなった後でもリモートワークはある程度浸透しているので、業績はよろしくない状態が継続するかもしれない。

それと同時に、松屋だけじゃなくて他の同様のお客を目当てにしている小売店もまた、似たような苦境を味わい続けていることになるのだろうな、という推測ができる。...大丈夫なのかな、これ。

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このページは、不破雷蔵が2020年11月 5日 07:55に書いた記事です。

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